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日米安保崩壊で中共軍が自由に太平洋へ 東方阻止線重視で島嶼国防衛困難 東部の僅かな島々が戦略的に重要 太平洋欧州領土注目

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   そして、もしも日本列島を始めとする第一列島線を中共に奪われれば太平洋の覇権を失いかねないのである。しかも、そこに存在する日本との日米安全保障条約は、互恵的には対等ではないが、米国が日本の領域すべてを基地化できる条約である。米国は、すでに日本全域をモンロー主義の及ぶ範囲と考えているようだ。その点で既にフィリピン等とは異なっている。 米国という国は、伝統的にモンロー主義の伝統が強い国で、他国からの北米への干渉と他国への進出を好まなかった。米国は北米大陸を支配する事実上の島国であり、島内に籠ろうとする意識が強い。19世紀末にフロンティアの開拓が完了すると米国は次第に太平洋へと進出したが、その進出は海洋勢力としてのマハンの主張を体現したもので、海洋権力を太平洋に確保するため海軍基地を求めるものだった。 米国は海と港を欲しいのであって、積極的に広大な領土を求めるものではなく、港以外の陸地には、ただ自らの勢力圏に自らが信仰するディスティニーマニフェストを及ばせばよいのであった。 あくまでも海外基地を、米国はモンロー主義の及ぶ範囲とみなした。つまり、北米領域の拡大部分である。だから港に対しての外国から干渉には米国は反発する。米国にとって、フィリピンそのものは要らなくてもスンビックは必要であり、キューバを失ってもグアンタナモを確保しているということだ。だから港以外への関心は薄い。

 しかし、日米安全保障条約は、日本そのもの、全土を基地化している。さらに日本にある在日米軍基地には、貯油施設や巨大な船渠を保有し,立地的にも米軍基地を機能させるインフラが充実し、米国が自由に使える管制空域や訓練空域を持っているなど、通常の海外基地とは次元が異なっている。事実上米国の属領化したのが今日の日本である。

 したがって日本を失うことは、米国にとっても大きな痛手に違いない。もちろん米本土が危険な状況になれば、本土防衛を強いられる問題とならざるを得ないが、そのような事態は余程の状況であろう。 6つの例にあったような、無関心から誤った状況判断によって日本から米国が撤退することは、以上の状況から現在の状況を見る限り考え難い。従って、少なくとも日本を初めから防衛せずに撤退することはないと思われる。しかし、米本土に脅威が及ぶことがないとは言えず、また、日本を防衛した上で戦争が長期化したり、戦局の不利によってベトナムやフィリピンからの撤退のように止む負えない場合もないとは言えない。

 そのような止む無く撤退する場合、日本より東に位置する太平洋の陸地においては、中共にすぐに明け渡すことは、脅威を米本土に近づけることになるから、ある程度は抵抗するだろう。ただし多勢に無勢で、無理に留まっても制圧されてしまうだけだから、余程、戦略、戦術上重要なところでなければ、前哨的な使い方しかせず、更に東方の拠点に後退すると思われる。

〇太平洋の同盟構造

 太平洋の西の端に、中共が第一列島線と呼ぶ、カムチャッカ半島から千島列島、日本列島、南西諸島、台湾、フィリピンの群島海域に連なる陸地がある。中共軍が、戦時にこのラインを突破しようとすれば、このライン上の主権国家群と摩擦を起こすことになる。その中の一つが我がである。我が国も含め、米国が撤退すれば、その西方にある国家群は大きな影響を受ける。これらの影響について分析する。

  ここでは分析に当たり、海域毎の特徴の違いが大きいので、中共が海洋を支配し、米国を攻撃する場合に取り得るルートとして太平洋を南北に四分割して考える。

 最も北の海域(「北北海域」とする。)から見ると、中共軍が日本海から津軽海峡を通過するか、オホーツク海に出て、千島列島を通過して太平洋に進出するルートで、太平洋に出るまで日本や南北朝鮮、ロシアの沿岸を通過する。もちろん中共が日本を完全に占領下に置けば、日本に構築した基地から出撃することになる。この北北海域は大圏コースを取る最短距離になる。北北海域には、当海域を囲むように北側にロシア及び米国の沿岸があり、東の果てにカナダの沿岸がある。北北海域は見渡す限りの海原でアリューシャン列島以外に陸地が殆どない。 

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