google-site-verification=bsh9Vc0JE-gs5XhAa5d60ynarygvmIr38GwKW8JySfM

日米安保崩壊で中共軍が自由に太平洋へ 東方阻止線重視で島嶼国防衛困難 東部の僅かな島々が戦略的に重要 太平洋欧州領土注目

アーカイブ
カテゴリー
広告
Loading...

〇何が起きるのか

   問題は、それらの作戦上必要な陸地を主権国家が既に領有していることである。もし中共軍が侵攻してくるとすれば、侵攻経路に位置する主権国家は、先ずどちらかに立って参戦するか、又は中立を維持するかの選択を強いられる。 

 国家が中立を選択する場合、中立国の義務として、参戦国に領域を使用させない義務が生じる。中立国が領域使用の拒否を行えない場合、参戦国に保証占領されることもある。

  中立政策をとったとしても、参戦国の作戦上必要であれば、その参戦国側の陣営に加わるよう要求されることもある。参戦すれば、もちろん対立側の参戦国から攻撃を受けることになる。その場合、集団自衛権により味方側から支援を得られる場合もあろうが、自国自身で独力で防衛しなければならなくなる場合も考えられる。

 前項のとおり「北北海域」を中共軍が侵攻する場合、この海域には大陸沿いを除いて頼るべき陸地が殆ど存在しない。

 中共軍は、日本の領域を通過せずともロシアを味方に付けることが出来れば太平洋に出ることは出来るが、その前に日本海に入ることが必要となる。

 日本列島に米軍が存在する場合、中共軍が日本海を通航することは難しいと思われる。これが、もし日本から米軍が撤退するような事態であるなら、中共軍が千島列島や津軽海峡から太平洋に進出することは容易になるだろう。

   北北海域において鍵となるのはロシアの出方である。ロシアが中共側に付くなら、中共による侵攻作戦は容易になるかも知れないが、ロシアとしても、米国に付くか中共に付くか、天秤にかける話であり、しかもオホーツク海はロシアにとって戦略原潜の聖域であることから、オホーツク海及びその周辺で米中が戦うことをロシアは望まないと思われる。

      ロシアが中立に留まるなら、中共はロシア沿岸を使うことが出来ない。ロシアが小国ならまだしも、中立を侵して敵に回せば、米露を敵に同時に回すことになるから、中共とするなら避けるだろう。あるいは中共軍が接近して厄介なことになるのを避けるため、オホーツク海に入れば撃退することを表明するかもしれない。

    中共軍がロシア沿岸を使用できなければ、アリューシャン列島から先の沿岸はアメリカ本国であり、そのまま中間基地を持たずに米本土攻撃をすることになる。しかも南にはハワイ等の米軍基地があり、背後から攻撃を受けることとなる。 中共にとっては攻撃が厳しい海域ではあるが、この海域については大圏コースで距離が短く、また近年注目されている北極ルートを押さえる場所であるから、北北海域を中共が押さえる意味は大きいとも言える。

    次の赤道までの「北南海域」については、東シナ海や南シナ海から、宮古海峡やバシー海峡、フィリピンの群島域を中共軍は通過して太平洋に出ることになる。まさに昨今、中共軍の活動が激しい場所でである。

 もし日本から米軍が撤退しなければならなくなる状況であるなら、第一列島線そのものが中共のコントロール下に入ったとしても過言ではない。何故なら日本、台湾及びフィリピンが連なって機能するからであり、その機能自体が中共のコントロール下になるからである。中共は太平洋への出口を手にいれたことになる。 台湾とフィリピンも厳しい選択に迫られることになる。地積があるから徹底抗戦は可能であろうが、戦略的に第一列島線を米軍の立場から、阻止線とする価値が低下してしまった以上は、中共軍が太平洋に自由に出られるなら、米軍としては、東方の阻止線を固めざるを得ず、これらの諸国の防衛に力を注ぐことが困難になるからである。

   米国国内法としての台湾関係法が防衛条約と同様に機能するかは怪しいし、アメリカと相互防衛条約を結ぶフィリピンとしても、日米安保条約が崩壊した状況であるなら、その有効性に疑問を挟まざるを得ない。 米軍の能力が十分でなければ、台湾とフィリピンが中共に恭順することを選択せざるを得なくなる可能性は高いだろう。 第2列島線も同時に、日本の防衛に失敗すれば、伊豆諸島や小笠原諸島の防衛線も崩壊し、中共は自由に通過できることになる。

    グアムやマリアナ諸島は米国領土であるし、軍事基地としても重要であるから米国としては守備を固めるに違いないが、第2列島線の守りが崩壊すれば、これらの島々も危険になる。それを考えると、小笠原などを米国が保証占領するかもしれない。ウェーク島やハワイ諸島、クワゼリン島やライン諸島等も、グアムを支えるためには死守すると思われる。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。