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自衛隊調達巡り(187)UAV(中域用)無人偵察機「スキャンイーグル」搭載合成開口レーダー技術資料作成役務

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入札日:令和4年1月11日(事前承認6日)
陸上自衛隊中央会計隊
UAV(中域用)技術資料作成役務
https://www.mod.go.jp/gsdf/dc/cfin/html/img/file166.pdf
 役務内容は、合成開口レーダー(試験用)についての運用と整備に係わる技術資料各2部の作成である。
 運用については、地上装置を連接した際の操作並びに、このレーダーを搭載するUAV(中域用)(試験用)の性能及び運用制限であり、整備については、UAV(中域用)(試験用)からの脱着及び整備要領、並びに搭載する構成品とEО-775ターレットの脱着及び整備要領となっている。
 この仕様書の作成部隊は陸上幕僚監部防衛部防衛課であるが、提出先は、防衛課の開発室となっている。装備品に関することであるから装備計画部のような気もするのだが、防衛部が担当するようだ。

 開発室には計画Gp、装備Gp、戦闘装備及び戦闘支援装備・誘導武器があるが、陸上幕僚監部の内部組織に関する訓達(昭和53年陸上自衛隊訓令第2号)を見ると下の様な任務があるようだ。
⑴ 陸上装備品等の研究改善の計画及びその実施の調整に関すること。
⑵ 防衛装備庁に対する陸上装備品等の技術研究及び技術開発の要求に関するこ
と。
⑶ 研究改善に伴う職務発明の手続の事務処理に関すること。
⑷ 部隊及び機関における陸上装備品等に関する研究改善に関すること。
⑸ 開発実験団の管理に関する連絡に関すること。
⑹ 陸上装備品等の研究改善、制式及び規格に関すること(衛生部の所掌に属する
ものを除く。)。
 研究という文字が各所に見られるからやはり研究段階のものなのだろう。
 役務内容から見ると、合成開口レーダーをUAV(中域用)に搭載した場合のマニュアル作成の様だが、ここに出て来るUAV(中域用)というものは既に正式化され部隊配備されているようである。

 下のサイトを見ると「防衛装備庁は2021年3月に陸上自衛隊要求の「UAV(中域用)(試験用)」を双日と契約しました。」とあり、次の様な内容である。
品目 UAV(中域用)(試験用)
数量 1 式
契約日 2021/03/23
契約相手方 双日
契約額 499,400,000 円
品目 合成開口レーダ(試験用)
数量 1 式
契約日 2021/03/12
契約相手方 双日
契約額 256,627,800 円

防衛装備庁、UAV(中域用)(試験用)を双日と契約 – JM2040
https://jm2040.blogspot.com/2021/06/uav-sojitz.html

 合わせて契約していることから、当初から搭載することを考えているようだ。
 下のサイトの記事には、ボーイングの子会社であるInsitu社が開発した固定翼無人偵察機で「スキャンイーグル」と呼ばれるものだそうだ。北熊本駐屯地に新編された第8師団第8情報隊に3月26日付けで配備されているようである。

2019.04.08WING 装備庁、UAV(中域用)を双日と契約
https://www.jwing.net/news/11596

 下のサイトには、令和2年(2020年)10月のものであるが「令和3年度概算要求における主な無人機関連経費」としてUAV(中域用)が挙げられているが、ここには「師団及び旅団における情報収集を行うための」と記載されている。並んで(狭域用)とあり、ここには普通科連隊等に置き換えられているので、「〇域用」というのは使用部隊に当たるもののようだ。

令和2年10月 防衛省
https://www.prop.or.jp/news/challenged/2020/pdf/20201129_06.pdf

 広さという意味では戦場の性質にもよるが師団なら通常は10km程の担当正面だろう。連隊戦闘団なら、おおざっぱに3kmと言ったところか。
 重要なことは、師団や旅団は諸兵連合の部隊であるということだ。連隊は職種部隊で、フォースプロバイダ的な部隊で、戦闘を行うとしても多職種の部隊を配属して戦闘団を組む。まあ狭域用の方は、普通科としての運用になるのだろう。
 これに対して中域用については、職種という面から離れて作戦そのものに関する内容の偵察を行うのだろう。敵の集結とか増援や展開など戦闘正面だけではなく戦域に及ぶところまで敵情を偵察するということではないだろうか。

 おそらくは嘗てのL-19などの観測機やOH-6観測ヘリなどが行っていたような偵察や、さらにはLR-2偵察機などの役割に入り込むぐらいまでの役割を果たすのではないだろうか。
 ともかくもUAV(中域用)として正式化された「スキャンイーグル」とは下のようなものだ。

スキャンイーグル
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B9%E3%82%AD%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%B0%E3%83%AB

性能については下のようになっている。
全長:1.55m(電子光学センサー装備時)
全幅:3.11m
自重:13.1kg
最大離陸重量:22kg
エンジン:3W 2サイクル単気筒エンジン(1.5馬力)×1
最大速度:148km/h
上昇限度:5,944m(最大)/4,572m(常用)
航続時間:24時間+
ペイロード:3.4kg
 上の数値から、馬力荷重は8.73~14.67であり非常に大きい。これで6千m近くまで上昇できるのは大したものである。零戦は2程度で、RC-MATは1.4~1.8だった。上昇時間は結構かかるだろう。

2015年1月31日 (土)零戦の型式雑学 21型から52型、64型まで
http://soranokakera.lekumo.biz/tesr/2015/01/post-4af8.html

 この数値の中で気になるのが最大速度だ。少し前に紹介した対空射撃用のドローンでも、仕様書に示す水平最高速度が150km/h以上、実際には180km/hとなっている。まあ運用高度が違うから一概には言えないが少々遅くはないだろうか。
 因みにL-19は最大速度209km/h、巡航速度167km/h、OH-6が最大速度281km/h、巡航速度239km/hである。
 さて、偵察ドローンに合成開口レーダーを搭載するとのことであるが、そもそも合成開口レーダーとはどのようなものかというと、一定距離を移動する間に側方に電波を放射し、その反射波を合成することで画像を作るレーダーのことである。

 レーダーのアンテナにも様々な形状のものがあるが、その直径の大きなもの、これを開口というのだが、波長の倍率で無次元化して考えたときに、大きいほど解像度が大きくなる。波長と開口が一致する場合には70度のビーム幅になるが逆比例の関係となる。
 リアルな開口を実開口というが、これを大きくするには物理的に限界がある。もちろん波長との比率で定義されるものであるから波長の方を短くすればよいのだが、大気の吸収などの影響があり波長によって性質が変わるから、そうそう短くできるものでもない。この関係は光学でも成り立つから、天体望遠鏡とかでも成り立つ。
 そこで航空機などに搭載して移動して、それを合成すれば大きな開口になるという理屈である。合成する時は、各所のデータを同時刻のものとして重ねるわけだ。

 そもそも合成開口レーダーを用いる理由の一つは、敵地の上空を飛行しなくても良いことが挙げられる。
 かつて相手の領域に偵察機を飛ばすことが行われてきた。戦時ならともかくも、平時にこれをやれば領空侵犯になるのだが1960年代までは敢えてやっていたのである。しばしば撃墜される事件も起きている。有名なのはU-2の撃墜事件だ。
 次第に地対空誘導弾が発達したことで高高度でも侵入することが困難になって来ており、U-2による領空侵犯飛行も潮時という時に起きたものだと言われている。

 もし遠方を斜めに偵察する方法があれば領空外から偵察することが可能になる。光学のカメラにも、斜めカメラがあるが光の場合、大気による減衰があり遠方まで見通すことは困難である。レーダーでは波長が長いから普通は画像を得ることはできない。それを解決したのが合成開口レーダーであった。
 この調達で気になったのは、そもそもドローンなのだから撃墜される危険を考慮する必要がないところだ。近年、ドローンが多用されるようになり一部に攻撃に使われるものもあるが、多くは偵察に使用されてきた。
 ドローンであっても平時に敵国領空に侵入させれば領空侵犯になる。しかし、この調達が対象としているのは戦術用のもので、平時に偵察するものではない。

 つまり通常は、ドローンを使うのなら合成開口レーダーを用いる必要はあるのかという疑問が出て来る。これに対しては有人機を用いると運行経費が掛かるとか、支援のための人員や設備が大きいので、ドローンの方が安いということもあるとは思う。
 だが合成開口レーダーを用いるより、直上から光学写真を撮る方がより確実な情報を取れる場合が多い。もちろん一長一短はあるにせよ、いまドローンが着目されているのは、やはり危険を冒して偵察できるからだろう。
 ここで合成開口レーダーの問題がある。現在、光学映像であればリアルタイムで映像を送信することが割合可能だ。昔のようにフィルムを回収する必要はない。まだ遅延時間が生じるかもしれないが、圧縮技術なども進歩してきたから解消できつつある。

 したがって、途中で撃墜されようが地物に衝突しようが情報を得ることはできるわけである。
 ところが合成開口レーダーの場合、収集したデータを処理して画像化しなくてはならない。そのデータの量がまず膨大である。かつてとくらべれば処理時間は短くなったと言われるが、画像化に半日以上の時間がかかるそうだ。
 下のサイトはJAXAのものだが、JAXAは「だいち」や「ALOS」と言った合成開口レーダーを用いる衛星を運用している。「現状は観測データを地上に伝送し、必要な情報を抽出したものをプロダクトとして配信するまでに半日以上の時間を要しています」というとおりの状況だそうだ。令和2年(2019年)1月現在、準リアルタイムで識別する技術を研究中だそうだ。

合成開口レーダの軌道上画像化の研究
https://www.kenkai.jaxa.jp/research/innovation/onboard_sar_processor.html

 仮にこの研究により技術が確立したとしても、UAV(中域用)のような小型ドローンに搭載するのはまだ難しい。
 かつて米陸軍にはOV-1Bを配備していたが、胴体下には実開口の長い側方監視レーダーを搭載していた。実開口であるのはリアルタイムで地上部隊に情報提供するためである。
 米軍では「ジョイントスター」が有名だ。「ジョイントスター」は胴体下面に8mに及ぶカヌー型レドームが装着されAN / APY-7が格納されていた。合成開口レーダーであるそうだが、地上移動目標指示計(GMTI)モードに切り替えることができるとある。

 大型機故にデータ処理用の器材を機上搭載できるのだろうが、リアルタイムでの処理にはGMTIを用いる必要があるようだ。長大なレドームはその為のものではない。だろうか。
 UAV(中域用)に収集データをダウンリンクする機能があるのかは分からないが、その為のアンテナも必要となると、おそらく内部のメモリーに記録して回収してから処理する可能性が高い。大量のデータをダウンリンクするとなれば、5Gのような高周波広帯域無線機が必要になる。見通し線が確保されればダウンリンクも可能かもしれないが、師団が必要とするような広い地積を偵察するとなれば、中継点を多数設けないと地物に邪魔されて難しい。衛星を中継するなら衛星用のアンテナドームも必要になる。グローバルホークのような大型偵察ドローンならいざ知らず、小型ドローンに搭載するのは困難だろう。
 地上で回収後にデータ処理を行うとするなら部隊が情報を得ることが出来るまでに結構な時間を要することになる。しかもドローンであるにも関わらず生還する必要が出て来るわけである。

 そこで問題になるのが、この低速度だ。10㎞程飛行するのに4分程必要となる。まあ実際には必要な正面の干渉データを得るには倍の距離は必要だろうから8分はかかる。最前線で運用できるようなものではないだろうから後方で発進と回収を行うとして、その往復も必要だ。
 もっとも計算上は、常用上昇限度で280㎞、最大上昇限度で318㎞まで見渡すことが出来るから、最前線まで出る必要はないかもしれない。しかし海上と違って丘や谷があるから、本当は丘陵の反対斜面や塹壕内を見下ろしたい筈で最前線より前に出したいだろう。
 その高度に上昇するにも時間が掛る。高度5千mなら気圧は半分になるから出力も大きく下がる。最大上昇限度付近なら毎秒60㎝まで上昇率は下がるから目標高度に達するまで何十分も掛るだろう。

 飛行速度も8掛けぐらいまで低下するだろうから、せいぜい120km/h程度になる。それらを総じて見れば、1回の偵察に1時間ぐらい掛るのかもしれない。
 飛行時間は24時間以上とあるが、それも搭載物次第だろう。いくら長くてもダウンリンク出来ないなら、1回づつ回収しなければならない。
 その後にデータ処理が控えているわけで、情報サイクルを上げるのには大きな支障がある。
 合成開口レーダーによるサイドルッキングの偵察が比較的に安全だとは言え、師団や旅団が敵と対峙している状況だから対空火器にやられる可能性もある。ドローンそのものは小型でRCSが小さいとは言っても、レーダーを作動させているのだから所在を暴露しているようなものだろう。

 まあ5千mぐらいまで迎撃できる地対空ミサイルであれば、それなりに大型になってくる。このドローンも安いものではなさそうだが、確かにそれを高価なミサイルで落とすのは割が合わないのかもしれない、とは言っても値段の話ではない。情報を取られることが作戦に支障を来すなら撃墜を試みるだろう。
 地対空ミサイル部隊も存在を暴露したくないから、ドローンを敢えて無視することもあるが、それはあくまでも飛来する攻撃機と見まがうような飛行パターンの時の話だ。最前線を平行に一定高度で飛行していれば側方レーダーを運用していることは一目瞭然である。ましてレーダー波を出しながらの飛行である。

 このUAV(中域用)を運用するのは師団配置の情報隊のようだ。これとは別に方面の無人偵察機隊というのがある。おそらく狭域、中域とくれば、その上があるだろう。
 ちなみに無人偵察機隊の装備を調べてみるとFFOSとFFRSのふたつがあるらしい。

遠隔操縦観測システム
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E9%81%A0%E9%9A%94%E6%93%8D%E7%B8%A6%E8%A6%B3%E6%B8%AC%E3%82%B7%E3%82%B9%E3%83%86%E3%83%A0
ファイル:FFRS.JPG – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%95%E3%82%A1%E3%82%A4%E3%83%AB:FFRS.JPG

 要目は次のとおりである。
無人ヘリコプター(FFOS)
全長:3.8m
全幅:1.2m
全高:1.3m
全備重量:275kg
超過禁止速度:約135km/h
実用上昇高度:2,500m
無人偵察機システム(FFRS)
全長:5.5m
全幅:1.3m
全備重量:285kg

陸上自衛隊の装備品一覧無人装備 https://www.weblio.jp/wkpja/content/%E9%99%B8%E4%B8%8A%E8%87%AA%E8%A1%9B%E9%9A%8A%E3%81%AE%E8%A3%85%E5%82%99%E5%93%81%E4%B8%80%E8%A6%A7%E7%84%A1%E4%BA%BA%E8%A3%85%E5%82%99

 無人偵察機隊は方面隊に直轄している。戦闘状況に合わせて移動する師団や旅団と比べて方面隊は戦域を担当するフォースユーザと言える。また、より戦略的、戦域術的な面があり、現在、彼我の部隊が会戦(キャンペーン)している範囲を超えて、次の戦線をどのように作って行くかという視点になって行くのではないだろうか。師団や旅団も諸兵連合であるが、方面も勿論同じである。ただ戦域を超える長射程兵器の運用は方面の担当だろう。
 当然、偵察地域は広大になるだろう。また師団などが必要とするような情報に加え、敵の長射程兵器の情報を得るとか、兵站や直接軍隊に所属しないような対象までも偵察する必要が出て来る。
 ところが上の要目を見ると、スペックが中域用と同程度以下にしか思えない。固定翼と回転翼の違いからこうなるのだろうが、地上機器が多く運用のマンアワーが多いようだ。それで方面隷属にしている面があろう。どうも装輪車両と装軌車両の違いに似ているような感じはするが、手間が掛かるわりに要目のスペックが低いのではお話しにならない。中域用が合成開口レーダーの運用まで行うとなれば立場が逆転する可能性もある。

 回転翼の場合であれば高度と速度で突破して行くというよりは、匍匐飛行(NOE)で忍び寄って行くことになるのだろうが、これでは広域の偵察は困難だろう。
 さらにこの上のレベルとして従来は航空自衛隊の偵察航空隊があったが偵察機の廃止によって廃止となり、その後釜としてRQ-4 グローバルホークを運用する臨時偵察航空隊が編制されている。航空総隊の直轄ではあるが三幕合同の情報本部がフォースユーザとなるのだろう。航空総隊に所属するが新編される部隊は、フォースプロバイダとして運航を行う部隊になるのだろう。また、情報衛星も同時に上のレベルで存在する。
 なお、将来的にはドローンで偵察衛星を打ち上げるということも行われるだろう。

 AタイプのものではあるがRQ-4Aグローバルホークの要目は次のとおりだ。
RQ-4A
全長:13.52m
全幅:35.42m
全高:4.64m
空虚重量:6,710kg
最大離陸重量:12,111kg
ペイロード:907.2kg
エンジン:ロールスロイス製AE3007Hターボファン×1
エンジン推力:37kN
巡航速度:343kt
実用上昇限度:19,800m
フェリー航続距離: 22,779 km

 本来は、方面の偵察機は、これらのRQ-4 や情報衛星と、中域用の間を埋めるものである筈だ。本来、ここに位置するのはMQ-1 プレデターのクラスのUAVではないだろうか。このレベルの偵察機に回転翼を求めるのはなぜなのだろうか。とはいえ、FFOSとFFRSの運用を師団等の情報隊に担わせるのは荷が重いだろう。
MQ-1 プレデターの要目
エンジン:ロータックス914F 4気筒エンジン×1、115hp(86kW)
全長:27ft(8.22m)
翼幅:48.7ft(14.8m)
翼面積:123.3sqft(11.5m²)
空虚重量:1,130lb(512kg)
最大離陸重量:2,250lb(1,020kg)
最高速度:135mph(117knots, 217km/h)
巡航速度:81–103mph(70–90knots, 130–165km/h)
失速速度:62mph(54knots, 100km/h)
航続距離:3,704km(2,000nm)
実用上昇限度:25,000ft(7,620m)
 どうも方面無人機の性能が中途半端な感じがする。どうしても匍匐飛行が必要なら早期にチルトローター機などに変更する必要があるだろう。
 師団配置の情報隊の話に戻るが、隊というランクなのは、おそらく一般的な中隊と小隊の中間ぐらいの部隊だろうか。50名といったところかもしれない。隊長は2佐クラスが付いている。一般的な中隊などより階級が上だ。普通科のナンバー中隊と比べ独立に運用するのだろう。

 下のサイトの画像を見ると、7名ぐらいで運用している。機体の発進を指揮するのは陸曹長の様だ。操縦に当たっているのは2等陸曹とある。発射装置や回収装置もそれなりに大きさがあるから、そこそこの人員が必要な筈だ。
 おそらく隊本部もあるだろうし、運用と整備で各小隊があって1等~2等陸尉ぐらいが付いていると思う。運用するグループは2~3個あるのかもしれない。

陸自の最新無人偵察機「スキャンイーグル2」の実力に迫る 2021-10-13
https://mamor-web.jp/_ct/17470579

 予備機もあるだろうが、運用するのはおそらく2~3機なのだろう。1サイクル1時間かかるなら20~30分間隔だろうか。
 情報職種の隊員が扱うということだから、そこそこ画像分析は自ら行うのだろう。おそらくその内容からして師団や旅団の司令部、特にG2と行動を共にすることが多いと思われる。
 師団等には偵察隊もあるが、こちらは部隊の前方において捜索を行う部隊で、通常は戦車などを用いて威力偵察などを行う部隊を言う。もっとも陸上自衛隊は戦車や野砲を北海道のみに配置するような話だから威力偵察が出来るのか分からないが、ともかくも情報職種とは異なる。おそらく(狭域用)というのは彼らが使うものかもしれない。扱う情報も敵の前縁の配置や部隊組成が主なものだろう。
 一応(狭域用)の要目も挙げておく。
UAV(狭域用)JDXS-H1
スカイレンジャーR60
乗組員:なし
長さ: 0.6 m(2 ft 0 in)
高さ: 0.3 m(1 ft 0 in)
空の重量: 2.4 kg(5ポンド)
総重量: 3.3 kg(7ポンド)
パフォーマンス
最高速度: 50 km / h(31 mph、27 kn)
巡航速度: 40 km / h(25 mph、22 kn)
範囲: 5.0 km(3.1 mi、2.7 nmi)
耐久性: 30-50分
上昇限度: 5,000 m(16,000フィート)

 まあ、写真偵察と合成開口の側方監視レーダとは一長一短がある。いかにドローンを用いた強行写真偵察を行うにしても、偵察できる地域は点とは言わないが、すべてをくまなく写真偵察を行うのも確かに大変なことだ。それに比べ側方監視レーダーなら事前の情報が無くても広く戦場周辺を把握することができる。もちろん天候の影響も受けにくい。
 しかし解像度では写真には敵わない。まして敵直近まで肉薄しての撮影には敵わない。車両らしいものがいることは、側方監視レーダーで分かるが、それが戦車なのか歩兵戦闘車なのかトラックなのかは、判別が難しいだろう。それに人馬などはレーダーには写りにくい。結局は使いわけだと思う。
 であるなら、これを2~3機のローテーションを行うためには、センサーの脱着要領は重要になる。

 技術資料の中身に、性能及び運用制限並びに脱着及び整備要領が挙げられているのは、確かに最もな話である。
 おそらく(試験用)とあるとおり、まだ運用要領が確立していないのかもしれない。だから開発室の担当なのだろう。
 方面の無人機の能力も運用に多大な労力を必要とするようであるし、(中域用)の合成開口側方監視レーダーが上手く行くのであれば、方面の偵察にも使われるようになるのではないだろうか。そこも踏まえた内容の資料とした方が発展性があるように感じる。

 以下に、其々のレベルのUAVの要目から比較し易いものを抽出して見た。また狭域用の数値を基準に指標化してみたものを並べる。FFRSについては数値がないが、期待規模や形式が同じならばFFOSと大きくは変わらないと考える。

国家レベル
RQ-4A [推測最高(0.8倍)790km/h] 巡航速度:343kt(635km/h) 実用上昇限度:19,800m
最高速度 15.8 巡航速度 12.7 上昇限度 3.96

比較参考
MQ-1 最高速度:135mph(117knots, 217km/h)巡航速度:81–103mph(70–90knots, 130–165km/h)実用上昇限度:25,000ft(7,620m)
最高速度 4.34 巡航速度 3.25-4,125 上昇限度 1.524

方面レベル
FFOS(FFRSも大きくは異ならないと推測)超過禁止速度:約135km/h [推測巡行(8掛け)110km/h] 実用上昇高度:2,500m
最高速度 2,7 巡航速度 2.75 上昇限度 0.5

師団・旅団レベル
中域用 最大速度:148km/h [推測巡航(8掛け)120km/h] 上昇限度:5,944m
最高速度 2.96 巡航速度 3 上昇限度 1.19

連隊レベル
狭域用 最高速度: 50 km / h(31 mph、27 kn)巡航速度: 40 km / h(25 mph、22 kn)上昇限度: 5,000 m(16,000フィート)
最高速度 1 巡航速度 1 上昇限度 1
 これらの数値から見ても方面レベルの能力が不足しているとしか思えない。やはりMQ-1 のレベルが必要ではないだろうか。
半年近く前に、輸送学校がUAVによる輸送を研究しているらしいことを下の記事で紹介した。輸送科が対象とする輸送とは方面レベル以上のものだろう。この時の数値は以下のものである。この数値であると、マルチコプター型で35km、e-VTOL型で72.5kmなので、方面レベルとしては能力不足ではないかと推測した。
マルチコプター型
・ 最大速度は,60km/h以上とする。
・ 最大積載量は,30Kg以上とする。
・ 最長滞空時間は,35分以上とする。
e-VTOL 型
・ 最大速度は,150km/h以上とする。
・ 最大積載量は,6.0Kg以上とする。
・ 最長滞空時間は,29分以上とする。

 比較できる数値が最大速度ぐらいしかないが、e-VTOL 型が中域用、マルチコプター型が狭域用に対応している。偵察と輸送では異なる面も多いだろうが、比較は出来そうだ。輸送UAVにしても方面レベルとしては力不足のような気がするのだが、これが陸上自衛隊の基本認識なのだろうか。
 なお標的用のRC-MATも、先に書いたとおり最大速度150km/h以上である。

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ドローン、無人機等については、(184)「誤爆の根本原因はS&Dと精密爆撃思想 テロリストの術中に嵌るだけ」にもあります。
(資料番号:21.11.30-5)「米軍基地上空のドローンの飛行に対する脅威認識と対応について」(防衛研究所令和2年度特別研究成果報告書)
(資料番号:18.11.29-1)「偵察部隊の武装幹部雑感」『飛行と安全』(空自航空安全管理隊)2018年4月号掲載
(資料番号:18.9.10-3)「取得プログラムの分析及び評価、新たな取得戦略計画の策定について」(30.8.31 防衛省)グローバルホーク(滞空型無人機)(別紙第3)
(資料番号:17.11.14-4)「領空侵犯に対する措置に関する訓令」(昭和39年防衛庁内訓第3号)
(資料番号:17.11.14-5)「領空侵犯に対する措置に関する達」(平成25年自衛隊統合達第9号)
(資料番号:17.10.5-1)「中国の遠距離偵察型/戦闘型航空無人機―遠距離のISR能力と対地攻撃能力の向上に注目―」『鵬友』2017年5月号掲載
(資料番号:16.12.13-1)「国際法誌上講座―軍用機は領空侵犯だけど、軍艦は?―」『波涛』2016年4月号掲載
(資料番号:15.9.14-1)「無人偵察機システム(平成21年度以降納入型)」(陸上自衛隊訓練資料第3-03-04-71-21-0号)
(資料番号:14.2.28-3)「北朝鮮、対南工作部署の偵察総局について」『基礎情報隊資料』(陸自基礎情報隊)2013年11月配信記事
(資料番号:12.8.22-1)「無人偵察機隊」(陸自教範3-01-03-01-01-0)
(資料番号:12.6.7-3)「偵察航法幹部として飛行安全確保のための着意事項について」『飛行と安全』(空自航空安全管理隊)2011年9月号掲載
(資料番号:11.3.4-1)「領空侵犯に対する措置に関する質問&答弁書」(内閣参質176第51号 2010年10月29日)
(資料番号:06.2.6-12)「領空侵犯に対する措置に関する内訓に基づく情報の範囲、伝達方法等に関する協定」(1964年7月6日)
(資料番号:06.2.6-11)「領空侵犯に対する措置に関する達」(平成元年航空自衛隊達第21号)
(資料番号:06.2.6-10)「領空侵犯に対する措置に関する内訓」(昭和39年内訓第3号)

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