自衛隊調達巡り(162)更新? 浜松基地 地上タカン装置の撤去及び移設

アーカイブ
カテゴリー
広告
Loading...

入札日:令和3年8月26日
航空自衛隊浜松基地
地上タカン装置の撤去及び移設
https://www.mod.go.jp/asdf/hamamatsu/choutatsu/koukoku/129katan20210805.pdf

 設置場所が変ったのだろうか。現役時代にエアパーク隣のタカン局舎の解体準備工事をやっていたような記憶があるのだが、或は建て替えということだろうか。
 少々古いが、次のような記事もある。ただ時期的には私が浜松基地に異動する少し前の時期のことになる。だから解体工事はもっと後だ。

2015/05/02趣味的航空路誌改訂情報 2015/4/30 thu
http://g4.cocolog-nifty.com/sora/2015/05/2015430-thu-a22.html

「□浜松TACAN(LHT)の運用再開
浜松TACAN(LHT) 運用再開 2015.4.2」

 外から見えるが、昨年の春を最後に浜松には行っていないので、どうなったか見ていないし、検索してもわからなかった。この調達は撤去と移送だけだから、その後どうなっていのかは書いていない。
 地上タカン装置が廃止されたのだろうか。しかし下のように更新工事をやっているところもある。

玖珂TACAN装置更新工事施工管理業務委託(2021年06月25日公示)
https://www.njss.info/offers/view/18998053/

 タカンというのは、飛行中の航空機が自分の位置を知るための装置だ。日常的にTACANアプローチなどに使われる装置だから、なかなかどんな活躍をしたかというのはないが、昭和60年8月に日航機が御巣鷹山で墜落したときに位置を確認したのがタカンだ。
 電波の方向周りのパターンが紅葉の葉のような形をしていて、ドラム状の缶の中でアンテナが高速回転(をしていた。電子的に回転させる。どうりで静かなわけだ!(今))する。そこから放射された電波は、受信側では大きな正弦波に、小さな正弦波を重畳したパターンとなる。これとは別に無指向性アンテナから基準電波を発する。基準電波のパルスと、二重正弦波のパターンの位置を比較すると、自分の居る方向が分かると言う仕組みだ。
 距離は電波の発する時刻が分かっているから、それと受信時刻を比較すればよい。電波は大気中を1μ秒に164ヤード往復すると我々は習った。
 ちなみにタカンは軍用だが、民間用としてはVОRがある。規模はタカンよりかなり大きいから、簡単に移動はできない。電波のパターンも桃やトマトの房から先端に切断した断面に似ている。山の数を数えるというよりは、山の高さを計るのだろう。
 タカンはアンテナが小さいから指向性が低い。したがってVОRのような方法では正確性が劣ってしまうのだと思う。電波もVОRはVHFに対してタカンはUHFだ。以前の地上波テレビのVHFアンテナとUHFアンテナのようにUHFの方が小型化できる。なにせ軍用だからVОRのようにバカでかいと敵から逃げられない。
 実は近年、VОRのような航空保安無線施設を減らしているのである。というのはRNОV方式が採用されるようになってきたからだ。従来は航空保安無線施設を辿って飛行していたから、ジグザグ飛行をしていたのだが、航法装置の計算能力が上がったこともあり、計算で位置を求めて、直線飛行ができるようになったのである。また、GPSのようなGNSSが整備されてきたこともある。そうなると維持経費を安くしようとして航空保安無線施設を減らす動きが出て来るということになる。
 衛星ばかりに頼っていると妨害されたり、運用を停止されたりする虞もある。だいたいGNSSを運用するためには多数の衛星のコンソリデーションを維持する必要があり、巨額な費用が掛かる。日本はQNSS衛星3基だけだが、それは米国のGPSがあるから済んでいるのであって、それで航空保安無線施設を減らして経費を節減しようなどというのは虫が良い話である。ロシアのグロナス、中共の北斗なども多数の衛星を軌道上に維持している。汗を流さず他人の褌で稼ごうということをやっているときっと罰が当たるだろう。
 そのようなこともあり、タカンがどうなるのかが気にかかるわけだ。タカンは軍用であるが、測距機能はDMEと言って民間と共通だ。これはボルタック(VOl/TACAN)として運用されている。軍用品で特殊だから規模の経済は働きにくく巨大なVОLより単純に安いかどうかは知らないが、少なくとも用地費用は安上がりになる。国土省はタダ乗りするのだろうか。
 グーグルマップのストリートビューの撮影日は2020年12月となっているが、タカンを確認できる。他に設置したようなところもグーグルマップ2021年撮影を見る限りない。
 J/GRN-501Aより新型のJ/GRN-502も使われているし、下の様に更に新型のJ/GRN-504Aに関わる調達もでている。

埼玉県のタカンに関する入札情報・入札案件 一覧 – 入札情報
https://www.njss.info/offers/searchGovernmentBid/pref:13/?q=%E3%82%BF%E3%82%AB%E3%83%B3

 まだまだTACANは使われるだろうと思うのだがどうなるだろうか。
 航空保安無線施設の配置については下のサイトにあるとおり。

航空無線施設 – Google My Maps
https://www.google.com/maps/d/viewer?hl=en_US&mid=1HdzGFnQoulXKekot7vGpgFcQBR0&ll=34.73274489536119%2C137.66662039062498&z=9

航空管制については(140)の記事でも少し述べた。

(140)
https://sucanku-mili.club/%e8%87%aa%e8%a1%9b%e9%9a%8a%e8%aa%bf%e9%81%94%e5%b7%a1%e3%82%8a%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%94%ef%bc%90%ef%bc%89/1371/

 GPSについては(146)でも触れている。

(146)
https://sucanku-mili.club/%e8%87%aa%e8%a1%9b%e9%9a%8a%e8%aa%bf%e9%81%94%e5%b7%a1%e3%82%8a%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%94%ef%bc%96%ef%bc%89-gps%e3%81%a0%e3%81%91%e3%81%a7%e5%a4%a7%e4%b8%88%e5%a4%ab%ef%bc%9f%e3%80%80%e6%95%b7/1476/

軍事問題研究会関連資料販売 注文はこちら
(資料番号:20.5.18-1)「航空自衛隊管制官の横田ラプコン併置の成果について」(支援集団運2第35号 22.3.5)
 複写代 \800円(33頁。送料・手数料込み)
(資料番号:20.3.15-2)「特集:航空警戒管制」『飛行と安全』(空自航空安全管理隊)2019年7月号掲載
 複写代   \400円(11頁×\40円+送料・手数料\100円)
(資料番号:19.1.23-1)「米空軍機の国外における飛行の規制」『レファレンス』(国立国会図書館調査及び立法考査局)2019年1月号掲載
 複写代  \820円(18頁×\40円+送料・手数料\100円)
(資料番号:16.8.29-1)「特集:航空警戒管制」『飛行と安全』(空自航空安全管理隊)2015年8月号掲載
 複写代 \500円(10頁×\40円+送料・手数料\100円)
(資料番号:13.7.20-2)「特集:航空警戒管制」『飛行と安全』(空自航空安全管理隊)2012年8月号掲載
 複写代 \620円(13頁×\40円+送料・手数料\100円)
(資料番号:12.6.7-3)「偵察航法幹部として飛行安全確保のための着意事項について」『飛行と安全』(空自航空安全管理隊)2011年9月号掲載
 複写代 \300円(5頁×\40円+送料・手数料\100円)

みのごり@自動収益で100万円稼ぐノウハウ無料公開中
https://7-floor.jp/l/c/uAI904Zm/wtMHDJW1/
少ないフォロワー数でもガンガンに稼げる唯一無二のノウハウ ツイブラ
https://7-floor.jp/l/c/xFMWkzsy/wtMHDJW1/

▼CP▼【LP1】システムアフィリエイトプロジェクト2.0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。