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ニュース:ウクライナ戦局解説3月13日現在

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〇キエフ攻囲戦の進展

 12日現在、キエフに迫るロシア軍が複数方面から15kmに迫ったということである。かなり時間がかかったようだが30km以遠、即ち口径152㎜クラスの榴弾砲の射程外で部隊の集結がほぼ完了したのだろう。
 15kmというのは弾頭によって前後するようだが、BM-21多連装ロケットの射程に相当する。ロケット弾は命中精度が大砲より劣るものの、短時間に大量に撃ち込むことが可能であるから、部隊が前進する場合の火力支援に用いられることが多い。要は相手の火力を制圧し、射撃を困難にするわけである。

 攻撃が開始されれば戦車や攻撃ヘリコプターを先頭に周囲から襲い掛かることになろう。既に捜索部隊が1週間以上にわたりウクライナ側の陣地などを確認している筈だ。ロシア軍の車両が攻撃された場所は航空偵察などによって把握されているだろう。
 一部に、ロシア軍が化学兵器を使用するのではという報道があるが、化学兵器を用いると突入する部隊の動きが防護のため鈍くなる。むしろ今後、市街戦に突入した後の掃討に使うだろうし、突入直前には戦術核の方が使い易い。市街戦の陣地となる建物を破壊しておくことが必要だからで、化学兵器にその力はない。燃料気化爆弾も少々、能力が中途半端で使い勝手も悪いようだ。

〇人道回廊

 停戦交渉が行われるようになって、議論の中心となってきたのは人道回廊であった。
 この人道回廊であるが、歴史を辿ってもせいぜい1990年代のユーゴ紛争ぐらい迄しか遡ることが出来ない。もちろんそのように呼ばれて居なかっただけかもしれないが、過去の戦争で聞いた覚えがない。
 古くから聞くのは無防守都市、あるいは無防備地域である。これらはハーグ陸戦規則やジュネーブ条約などに、防備のない都市などを攻撃することを禁止している。無防守都市を宣言した例としては大東亜戦争におけるフィリピン攻略戦で、米軍がマニラ市に対して行った例がある。

 しかし国際法には人道回廊についての記載はない。人道回廊が設定されるのは都市に対する攻囲戦である。もちろん都市には文民が生活しているからであるが、従来は食料などが不足することによって敵の降伏を促進することもあり、国際法では合法とされて来た。
 近年、人道回廊が設定されるようになって来たのは、1977年ジュネーブ条約第一追加議定書に文民に対して飢餓状態に置くことが禁止されたことがあるのかもしれない。
 同議定書はベトナム戦争の経験を元に作成された。だがアメリカ軍はあまりこれを設けることをしていない。パナマ侵攻などでは都市での戦闘があったが設けた話を聞かない。

 そもそも攻撃すれば勝手に逃げるだろうということなのだろう。
 おそらく停戦交渉でロシア側が設置に積極的だったのは、ウクライナ側の抗戦意欲を削ごうとしたのかも知れない。敵を「背水の陣」に置くと強い抵抗を受けることになるからである。攻囲戦では文民も民兵として戦うことになるから、戦力を少なくさせるという思惑があろう。

 確認は出来ないが、一部の報道ではアゾフ連隊などが文民を人間の盾にしようとして脱出を妨害したという話も聞く。攻撃側としては人間の盾を作られると攻撃し難くなる。
 ウクライナは文民にも交戦権を付与する法律改正をしたそうだ。その為には特殊徽章などを定める必要があるが、今のところ義勇兵なども含め服装もマチマチである。それはおいて置くとしても、交戦適格を与え踏み止まらせる必要からのことであろう。

〇ルーツィクとイワーノフランキーウシクの航空基地へのミサイル攻撃

 現地時刻11日朝、ルーツィクとイワーノフランキーウシクの航空基地がロシア軍のミサイルにより無力化されたようである。
 ここは装備品の整備供給基地だそうだ。ロシア軍の目的は一つとは限らないが、少なくともNATOやEUなどの諸国からの物資供給に対するロシアの回答であることは間違いないであろう。
 参戦国へ中立国が戦時禁制品を供与することは中立違反となり、参戦国と見做されても反論できない。戦時禁制品には単に殺傷破壊能力のある兵器だけではなく燃料なども含まれている。ヘルメットや防弾チョッキなども当然、戦時禁制品だ。
 流石にポーランドが提案したミグ29戦闘機の供与はNATOが否定した。だがジャベリンなどの対戦車ミサイルなどが多数供給されているらしい。もちろん中立違反である。
 黒海からのルートはロシア軍によって抑えられている。ということはモルドバはウクライナとの間に親ロシアの沿ドニエストルがあり輸送は困難だから、ポーランド、スロバキア、ハンガリーとの国境から輸送するしかない。つまり西方国境付近は援ゼレンスキー・ルートであるわけだ。もちろんロシアとしても遮断したいだろう。
 2つの基地に対する攻撃はそのためのものだろう。ただこれが激化すればNATO加盟国との直接戦闘に発展しかねない。そうなれば第三次世界大戦になってしまう。
 日本も防弾チョッキや防寒具を供与した。KC-767を用いたそうだが、航空自衛隊機の中では航続距離が長い機体だ。おそらく途中で着陸すると中立維持の観点から難色を示す国が出てくる可能性があるからだろう。日本が参戦国と見做されれば着陸地で拿捕されないとも限らない。

 〇ロシア艦隊の津軽海峡通峡

 10日から11日に掛けて、ロシアの艦隊が襟裳沖から津軽海峡を通過したそうだ。
 単純にこれを示威行為と見るのは簡単だ。
 おそらくそれだけではなく日米の反応を知りたいのだろう。すでに日本は戦時禁制品をウクライナに供与していることからロシアから参戦国と見做されても仕方ない。
 ロシアが懸念しているのは、別の方面で紛争が始まることだ。そうなればウクライナへの戦争に集中できなくなってしまう。
 もちろん欧米諸国としても、そうしたいのだろうが、おいそれ核保有国同士の戦端を開くわけにも行かない。ロシアとしても日米の動きを牽制しておく必要があろう。
 この海域はロシアの戦略ミサイル原潜の聖域であるオホーツク海にアクセスする海域である。当然、米ロでつば争いをしているに違いない。もし海戦にでも発展すれば、アメリカの攻撃型原潜もロシア艦隊の活動阻止に勢力を分散され、オホーツク海の戦略原潜への対応が手薄になるだろう。

〇原発を巡る戦い

 ロシア軍のチェルノブイリ原発とザボリージャ原発の攻撃は、もちろん第一追加議定書違反になるのだが、原発本体に攻撃はしていないようだ。
 おそらくロシアは、これらの原発を暴走されることを恐れているだろう。チェルノブイリ原発については、私も知らなかったのだが、運転を全て止めているし、崩壊が進んで居て核反応生成物もあまり多くは残っていないそうだから、それ程でもないだろうが、ザポリージャ原発の方は稼働中で規模も大きいから、これが暴走してはたまらない。
 逆に考えればウクライナはなぜこれを抑止手段に使わなかったのかが不可解である。ウクライナはブタペスト協定で核兵器を放棄したが、ロシアが侵略したらこれを暴走させると脅せば核抑止になったのである。
 もしやっていればロシアも軍事作戦どころではなくなっていただろう。ウクライナを荒らしまわる程、汚染物質がロシア領土も含め周辺に舞うことになるからだ。

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(資料番号:11.10.8-2)「放射性物質による健康への影響~食品からの被ばくを中心に~」『立法と調査』(参議院事務局企画調整室編集・発行)第321号(2011年10月3日)掲載
(資料番号:11.11.18-2)「原子力損害賠償の円滑な実施に向けた国会論議」『立法と調査』(参議院事務局企画調整室編集・発行)第322号(2011年11月8日)掲載
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(資料番号:11.8.15-6)「福島第一原発事故とその影響」『調査と情報』(国立国会図書館調査及び立法考査局)第718号(2011年6月28日)
(資料番号:05.11.22-1)「不審者侵入訓練実施報告書」(02年12月 核燃料サイクル開発機構東海事業所)原発テロの側面から分析
(資料番号:05.11.22-2)「原子力施設における内部脅威への対応について」(05年6月 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子力防災小委員会)
(資料番号:05.11.22-3)「内部脅威対策について」(05年9月 文部科学省研究炉等安全規制検討会)原子力関連施設における立入制限措置

□ 頒布資料:「2011年10月月例研レジュメ&資料」(B5×20頁。PDFファイル)
テーマ:「原発と内部脅威」
検討資料①:「原子力施設における内部脅威への対応について」(2005年6月 総合資源エネルギー調査会原子力安全・保安部会原子力防災小委員会)
検討資料②:「不審者侵入訓練実施報告書」(2002年12月 核燃料サイクル開発機構東海事業所)
検討資料③:「原子力発電所の防護」『施設科記事』2005年5月号掲載

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