google-site-verification=bsh9Vc0JE-gs5XhAa5d60ynarygvmIr38GwKW8JySfM

ニュース:ウクライナ戦局解説2月28日現在

アーカイブ
カテゴリー
広告
Loading...



 ウクライナに24日、ロシア軍が侵攻し、様々なニュースがあるので、気になったものをいくつか解説したい。

〇 2月12日のアメリカ潜水艦

 まず、戦端勃発より少し前の話になるが、ロシアが、千島列島ウルップ島周辺でアメリカの潜水艦が領海を侵犯したと抗議したことがあった。
 2月の12日の事だそうだ。潜水艦は浮上状態なら他国の領海内を、ただ航行するだけなら無害通航になるが、潜航して領海に進入することは許されていない。
 これに対し、アメリカのインド太平洋軍は領海内ではなく、正確な位置をコメントしていないものの、国際水域で活動していると反論した。

 ここで注意すべきなのは、ロシアはアメリカの潜水艦であると名指ししていることだ。さらにアメリカは、そんなところに潜水艦は居なかったと言えばよいのに、領海に入っていないとわざわざ言っているのである。
 それは場所は問わないものの、ウルップ島の周辺に居たということを暗に認めているに他ならない。本来、潜水艦は隠密に行動するもので所在を明らかにしてはいけないものだろう。
 ロシアは、その潜水艦がアメリカのもので、バージニア級とまで言っている。記事には浮上しているとか潜航しているということは書かれていないが普通、潜水艦が行動する場合、位置を秘匿しているのだから潜航していたに違いないが、その潜水艦をアメリカのものだと識別したということは、ロシアはアメリカの潜水艦の音紋情報を把握しているということを意味する。

 アメリカは知らぬ存ぜぬを通せなかったのだろう。
 因みに、ウルップ島と言えばかなり緯度が高い。しかも2月である。水温は間違いなく低かったろう。低温の海域では水中の音波は遠くに届かず、海面上から空中に逃げてしまう。
 水中の音波は、水温が高い程、及び水圧が高いほど音速が高くなる。暖かい海域では水深数百メートル位まで暖かい海水がある。浅いところほど海水温が高く、音波は下向きに進んでゆく。その下の海水はほぼ4℃に向かって温度は下がるが、あまり温度に差はなく、水圧は10m毎に1気圧づつ高くなり、音は上向きに進むのである。
 暖かい海域であると、水温がほぼ一定となる水深を挟んで、水平方向に伝わるのであるが、冷たい海域ではその暖かい部分がなく、みな音は上向きに曲がってしまうという理屈だ。

 したがってロシアは、アメリカの潜水艦をかなり狭い範囲で捕捉したということになる。しかも潜航中の潜水艦は自分の位置を慣性航法で知るしかないから潜航時間が長くなるほど誤差が大きくなる。それに対し水上で活動していたロシアはかなり精密に位置を把握していただろう。
 ウルップ島といえば千島列島であり、その西側はロシアの戦略ミサイル潜水艦の聖域であるオホーツク海だ。バージニア級は攻撃型潜水艦であり、これを攻撃するのが任務である。
 ロシア海軍がこの時期に、発表したのはアメリカの潜水艦の音紋をすべて把握しているぞと釘をさしたのだろう。ということは24日のウクライナ侵攻は予定されていたのかも知れない。攻撃に来たら沈めるぞという意思表示をしたのだろう。

 そういえば英国の対潜艦艇の曳航ソナーにロシアの潜水艦がぶつかったという話も少し前にあった。曳航ソナーといえば遠距離探索用だ。これにぶつかるまで気が付かなかったというのも気になる。
 あれはいつでも気づかれずに接近できることを知らせるために、曳航ソナーの耳にキスをしていったに違いない。

〇 ロシア軍のウクライナ侵攻兵力

 次に、戦端前のウクライナ周辺のロシア軍の戦力についてである。演習ということでウクライナ国境西方に居たロシア軍は10万人と言われていた。これにベラルーシ方面やクリミヤ、それから新ロシア武装勢力を含めても19万人だろうということであった。
 アフガン侵攻の時は約13万であった。ちなみに比較でいえば日本本土決戦におけるアメリカのダウンフォール作戦は約100万人で計画され、日本のポツダム宣言受諾による停戦を受けて約70万人に減らされた。沖縄戦では約50万人、イラク戦争で約30万人、朝鮮戦争や湾岸戦争で約100万人だ。

 実のところ私も戦力不足で直ぐには侵攻できないだろうと見ていた。もしかしたら24日までに動員をかけていた可能性もないわけではないが、かなり兵力不足で開始したのかもしれない。
 時代が違っても占領するための人員というのは、それ程変るものではないから、今後の作戦に影響するかもしれない。

〇 キエフ攻略戦状況

 28日現在、ロシア軍が苦戦しているという情報がある。また燃料不足ではないかという話も出ている。これについては、私は意図的に進んで居ないのではないかと見る。
 というのは、都市を攻略するに当たり、そのままの編成では戦えないからだ。現在の情報ではキエフから30km付近にロシア軍が留まっているということと、路上を5kmほどの隊列があるという情報だ。
 30kmというと15cm級の榴弾砲の射程距離に当たる。射程距離圏外で部隊を集結させ、各兵科の部隊を再編するとともに包囲を進めているのではないだろうか。

 現在、ロシア軍が苦戦していると言われているが映像でみる限りロシア軍が軽武装なのだ。MBTの数が少なく、ソフトスキン車両が割合が多い。おそらく捜索部隊であり、威力偵察も含めウクライナ側の配置や兵力組成、障害物などを偵察するとともに、編成中の本隊にウクライナ軍が接近できないようにしている可能性が高い。苦戦に見えるのは少ない部隊で偵察しなければならないからだ。
 いま、停戦を巡っての協議をベラルーシで行っているのでそのためもあるだろうが、それは集結のための時間稼ぎでもあろう。
 本体がキエフを包囲したのち、砲爆撃で市街戦の拠点となる建物などを破壊し、その後、多連装ロケットなどによる火力支援と攻撃ヘリの支援を受けて地上部隊が侵攻すると思われる。

〇 EU諸国の対ウクライナ武器供与

 次の話題として、EUがウクライナに武器援助をする話が今日になって出て来た。戦端が開かれる前からウクライナに対する援助は行われていたが、戦端が開かれた以降は状況が異なってくる。なぜなら参戦国に対してNATOやEUの国々は中立国という位置づけになるからだ。かつては宣戦布告を伴う本来の戦争に限られていたが現在では武力紛争すべてが該当するから、すでに戦端が開かれている以上、参戦国と中立国の関係になる。
 中立国であるためには中立義務を順守しなければならず、それに違犯すれば参戦国と見做される。例えばロシア軍の進撃拠点となったベラルーシは参戦国と見做されたようだ。
 武器を参戦国に送ることは、中立義務の違犯事項になる。というのは武器や燃料などは戦時禁制品に当たるからである。

 ウクライナに送るとすれば黒海からの陸揚げは難しいだろうから、ポーランド、チェコ、ハンガリーとの国境を越え、陸路か空路ということになる。いわば援ゼレンスキールートだ。
 当然、これらの輸送部隊を送り出している国をロシア軍は参戦国と見做し攻撃するだろう。
 現在、武器を輸出するとしているのはチェコ、オランダ、ポルトガルという事だが、問題となるのはNATO加盟国だということだ。NATOには自動参戦条項があるから、ロシア軍が攻撃を加えればNATO加盟国すべてが参戦国となる。それは第三次世界大戦を意味するだろう。

 NATOが参戦するとなればウクライナは遠すぎ周囲をロシア側に囲まれているから、進撃すれば袋のネズミになってしまう。流石にそのような作戦はしない。となれば、ロシアの弱点を叩くだろう。それはロシアの飛び地カリーニングラードだ。NATOにとってもスバルキ・ギャップ(Suwalki Gap)をロシアに握られればバルト三国が孤立するし、バルト沿岸はバルト艦隊の出口である。
 この地でNATOとロシアが対峙し戦闘となれば、起きることは核攻撃のエスカレーションになる。ロシア軍が核装備部隊の警戒態勢を上げたのも、ベラルーシへの核持ち込みを認めさせたのも、それに備えるためと思われる。
 ウクライナへの武器供与は危険な賭けになるだろう。

ウクライナ関連記事
ウクライナは「局地戦」で終わらない…米ロ衝突と「新・核戦争」は、現実的な脅威
https://news.yahoo.co.jp/articles/4c056fce76237eb44472d2e5a8bad7d8e4183ec7?page=1
日本国際問題研究所が以下のオンライン講演会 ウクライナ危機を遠望する―プーチン・ロシアと現代の危機―
https://www.jiia.or.jp/2022/02/25/ukraine-crisis.pdf
ロシアがウクライナに侵攻する場合の想定される5つのシナリオ What Russia might do in Ukraine: 5 scenarios
https://breakingdefense.com/2021/12/what-russia-might-do-in-ukraine-5-scenarios/

軍事問題研究会関連資料販売 関連資料として以下を所蔵しております。お問合せはこちら
(資料番号:22.2.10-2)「ウクライナをめぐるロシアの強要戦術」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第204号(2022年2月8日)
(資料番号:22.2.1-1)「Ukrainian Armed Forces」(2022年1月26日 米議会調査局)
(資料番号:22.1.24-2)「Russian Troop Movements and Tensions Along the Ukrainian Border」(2021年12月6日 米議会調査局)
(資料番号:22.2.24-1)「研究瓦版(3-40)大国間競争時代におけるロシアと技術競争」(2021年11月22日 航空自衛隊幹部学校航空研究センター)
(資料番号:22.1.20-1)「Ukraine: Background, Conflict with Russia, and U.S. Policy」(2021年10月5日 米議会調査局)
(資料番号:22.1.20-2)「Russian Military Mobilization on Ukraine’s Borders and in Occupied Crimea」(2021年4月27日 米議会調査局)
(資料番号:22.1.24-3)「Russian Military Exercise」(2021年10月4日 米議会調査局)
(資料番号:21.10.28-2)「研究メモ(2-13)コロナ禍におけるロシア、中国、米国等の動向と今後の見通し」(2021年2月17日 航空自衛隊幹部学校航空研究センター)
(資料番号:21.8.10-2)「ロシアが推し進める『ハイブリッド戦』の概要とその狙い」『安全保障を考える』(公益社団法人 安全保障懇話会)第780号(2020年5月1日)
(資料番号:21.8.3-2)「クリミア沖でのロシアによるイギリス艦艇への『警告射撃』事案―領域主権と無害通航の一時停止―」(海上自衛隊幹部学校戦略研究会 コラム202 2021/07/28)
(資料番号:21.5.20-3)「2021年春のウクライナにおけるエスカレーション危機」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第165号(2021年5月13日)
(資料番号:21.5.20-4)「研究メモ(29-5)ウクライナ危機におけるハイブリッド戦」(作成年度:2017年度 航空自衛隊幹部学校航空研究センター)
(資料番号:21.4.14-1)「プーチン政権下の現代ロシアにおける軍改革と軍事安全保障政策の変容」(防衛研究所令和元年度基礎研究成果報告書)
(資料番号:21.4.8-1)「ロシアにおける非正規戦争の起源―コーカサス戦争を中心に―」(防衛研究所令和元年度基礎研究成果報告書)
(資料番号:20.12.18-1)「ロシアと『アジア太平洋』/『インド太平洋』」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第147号(2020年12月15日)
(資料番号:20.11.6-1)「ロシアの多層的な闘争手段」『ブリーフィング·メモ』(防衛研究所)2020年10月号
(資料番号:20.11.10-3)「ロシアの核兵器―2020年『核抑止の分野におけるロシア連邦の国家政策の基礎』公表の意義―」(海上自衛隊幹部学校戦略研究会 コラム179 2020/11/09)
(資料番号:20.10.6-1)「ロシアの多層的な闘争手段」『ブリーフィング·メモ』(防衛研究所)2020年10月号
(資料番号:20.9.1-2)「Foundations of State Policy of the Russian Federation in the Area of Nuclear Deterrence」(CNA)(資料番号:20.6.12-1)「『情報安全保障』としてのロシアのサイバー戦」『鵬友』2019年7月号掲載
(資料番号:20.6.12-1)「『情報安全保障』としてのロシアのサイバー戦」『鵬友』2019年7月号掲載
(資料番号:20.2.28-1)「ロシアの軍改革」(防衛研究所平成26年度基礎研究成果報告書)
(資料番号:20.2.13-2)「最近のロシアにおける将来戦をめぐる議論」『防衛研究所紀要』第22巻第2号(2020年1月)掲載
(資料番号:19.9.17-1)「我が国周辺におけるロシア軍の動向について」(2019年9月 防衛省)
(資料番号:19.8.14-1)「ロシア軍機・中国軍機の竹島周辺飛行」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第104号(2018年8月13日)
(資料番号:18.12.27-3)「クリミア半島沖におけるウクライナ海軍艦船拿捕に係る法的考察」(海上自衛隊幹部学校戦略研究グループ コラム128 2018/12/13)
(資料番号:18.10.29-1)「ロシア機動演習『ヴォストーク2018』」『ブリーフィング・メモ』(防衛研究所)2018年10月号
(資料番号:18.9.26-2)「パキスタン・ロシア関係の発展と限界」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第75号(2018年6月13日)
(資料番号:18.7.11-6)「ワルシャワ条約機構/ロシア防空部隊指揮所」『基礎情報隊資料』2017年10月~11月配信記事
(資料番号:18.3.29-2)「ロシア地対空ミサイルシステム『ストレラ-10』」『基礎情報隊資料』(陸自基礎情報隊)2017年9月配信記事
(資料番号:18.3.29-1)「最近のロシアの対外軍事協力の動向―集団安全保障条約機構を中心に―」『ブリーフィング·メモ』(防衛研究所)2018年3月号
(資料番号:18.2.20-3)「ロシアの新軍事ドクトリンと核兵器使用基準」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第13号(2010年8月13日)
(資料番号:17.11.14-1)「ゲームチェンジャー:ロシアの潜水艦発射巡航ミサイルは戦略的影響をもたらす」『基礎情報隊資料』(陸自基礎情報隊)2017年7月配信記事
(資料番号:17.11.14-2)「ロシア地上軍用電子戦(EW)装備及び運用について」『基礎情報隊資料』(陸自基礎情報隊)2017年7月配信記事
(資料番号:17.11.14-3)「ロシア航空部隊による電子戦(EW)について」『基礎情報隊資料』(陸自基礎情報隊)2017年7月配信記事
(資料番号:17.3.29-1)「ロシアの中国等に対する武器輸出」(防衛研究所平成25年度特別研究成果報告書)
(資料番号:17.2.24-1)「ロシアのシリア問題関与」『ブリーフィング·メモ』(防衛研究所)2016年12月号
(資料番号:16.12.14-1)「NATOにおける核態勢の新展開―ワルシャワ首脳会合コミュニケを読む」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第54号(2016年10月6日)ロシアの核ドクトリンに言及
(資料番号:16.8.16-4)「ロシア連邦国家親衛隊の創設について」『基礎情報隊資料』(陸自基礎情報隊)2016年4月配信記事
(資料番号:16.5.16-1)「主要国の軍隊 第2 ロシア軍」(2012年10月 陸自研究本部)
(資料番号:15.9.2-1)「再編されるロシアの安全保障態勢と東アジア政策」(防衛研究所平成22年度基礎研究成果報告書)
(資料番号:14.12.10-1)「ロシアをめぐる戦略環境の変化と展望―欧米地域とアジア・太平洋地域の位置付け―」(防衛研究所平成23年度特別研究成果報告書)
(資料番号:14.5.22-1)「【ロシア】クリミアのロシア編入に関する一連の立法動向」『外国の立法』(国立国会図書館調査及び立法考査局)No.259-2(2014年5月:月刊版)掲載
(資料番号:14.4.14-2)「ロシアにおける海洋法制―北極海における安全保障政策に着目して―」『外国の立法』(国立国会図書館調査及び立法考査局)No.259(2014年3月:季刊版)掲載
(資料番号:13.9.25-1)「ロシアの国防調達制度―国家国防発注法の背景と概要―」『外国の立法』(国会図書館調査及び立法考査局)No.257(2013年9月:季刊版)掲載
(資料番号:13.4.15-3)「ロシアの朝鮮半島政策―中露関係の変化を踏まえて―」(防衛研究所平成22年度所指定成果報告書)
(資料番号:13.4.15-2)「ロシアにおける戦略産業の動向について」(防衛研究所平成22年度基礎研究成果報告書)
(資料番号:12.11.24-1)「21世紀のロシア―未来への展望―」(2010年)
(資料番号:11.8.20-2)「ロシア、ウクライナおよび旧ソビエト連邦の液体推進剤(燃料)ロケット・エンジン」
(資料番号:11.7.14-2)「【ロシア】安全保障会議の権限強化」『外国の立法』(国立国会図書館調査及び立法考査局)No.248-1(2011年7月:月刊版)掲載
(資料番号:11.4.12-1)「ロシアの将来動向と対外政策」(防衛研究所平成21年度特別研究成果報告書)
(資料番号:11.2.4-2)「【ロシア】北方領土をめぐるロシア議会の動向」『外国の立法』(国立国会図書館調査及び立法考査局)No.246-1(2011年1月:月刊版)掲載
(資料番号:11.1.11-6)「【ロシア】連邦保安庁の権限拡大に関する連邦法の成立」『外国の立法』(国立国会図書館調査及び立法考査局)No.245-1(2010年10月:月刊版)


みのごり@自動収益で100万円稼ぐノウハウ無料公開中
https://7-floor.jp/l/c/uAI904Zm/wtMHDJW1/
少ないフォロワー数でもガンガンに稼げる唯一無二のノウハウ ツイブラ
https://7-floor.jp/l/c/xFMWkzsy/wtMHDJW1/

▼CP▼【LP1】システムアフィリエイトプロジェクト2.0

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


%d人のブロガーが「いいね」をつけました。