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自衛隊調達巡り(188)AIを活用した文書作成支援ツールの利用 様々なシステムと連接して自動化必要では

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入札日:令和4年1月14日
航空自衛隊航空中央業務隊
AIを活用した文書作成支援ツールの利用
https://www.mod.go.jp/asdf/choutatsu/kichikeiyaku/ichigaya/koukoku/koukoku-3-84.pdf
https://www.mod.go.jp/asdf/choutatsu/kichikeiyaku/ichigaya/koukoku/shiyousyo-3-84.pdf

 入札公告を出しているのは航空中央業務隊であるが、これは他の基地における基地業務群にあたる部隊であるから、あまり意味はない。それよりも仕様書の作成部隊等名の欄が航空幕僚監部科学技術官となっている。あまり聞きなれない名称なので調べてみると、昨年(令和3年)の3月に新設されたらしい。どのような役職かを調べてみた。
 官報のサイトに下のようにある。一部の頁しか掲載されていないが、整理訓令のようだ。

令和 年 月 日 水曜日 第 号 – 官 報
https://kanpou.npb.go.jp/old/20210317/20210317h00453/pdf/20210317h004530003.pdf

令和3年3月17 日 水曜日 官報 第453 号 掲載
「(科学技術官)
第百五十八条 幕僚監部に、科学技術官一人を置く。
2 科学技術官は、航空自衛官をもつて充てる。
3 科学技術官は、幕僚長の命を受け、次に掲げる事務をつかさどる。
 一 防衛装備庁に対する航空装備品等の研究開発の要求に関すること。
 二 航空装備品等の研究改善並びに制式及び規格に関すること(首席衛生官の所掌に属するものを除く。 ) 。
 三 幕僚監部の所掌事務に係る科学技術に関する資料及び情報の収集及び整理に関すること。
 四 航空装備品等の取扱いに関する技術指導に関すること。」

 そもそも航空幕僚監部とは防衛省の幕僚機関であり、防衛大臣を補佐する幕僚組織であるから、部隊に対する指揮権はあくまでも大臣にある。そこの一幕僚だから、その事務も本来、大臣の所掌事項である。
 この調達に係わる仕様書の作成は、第3項の内の第2号の事務に当たるのだろう。
 科学技術と名称に冠しているが、そもそも科学と技術という別々の言葉であり、内容もまったく異なる。本来は科学・技術とするべきなのかもしれない。科学とは真理の追及であり、技術とは方法とか方策である。whyやwhatとhow toの違いだ。技術には科学を応用するということもあるものの、多くは経験によるところが大きい。科学にも応用科学というのはあるが、本来、科学には応用という観点はない。

 1号、2号、4号には「装備品等の」という言葉があるから、技術の面だろう。3号がやや科学にも目を向けている。防衛省が科学の究明に力を果たす部分は砕氷艦の運行ぐらいだろう。航空自衛隊が関与するのは高層大気の集塵ぐらいか。もっとも科学の発見は偶然によるところが多いから、将来、大きな科学上の貢献をしないとも限らない。
 したがって実質的には技術なのだろうが、科学を敢えて冠したというのは何か思惑があるのだろうか。
 その科学技術官が作成した仕様書によるものであるから、単に基地として調達するというものではなく、航空自衛隊として導入することを考えているということに違いない。もし基地毎で必要としたのなら航空中央業務隊や他の基地の基地業務群が仕様書を作成するだろうし、そもそも科学の求める真理が基地毎に変るわけがない。まあそれも人文社会科学まで入れると違うことも出て来るのかもしれないのだが。

 この調達の目的として、「文書の体裁の修正や関連文書の検索等の文書作成に係わる諸作業に対し、AI技術を活用することで文書作成に要する時間を削減し、効果的かつ効率的な業務を実施する。」としている。
 まあ、航空自衛隊も、お役所であり文書の問題というのは、根本的な話である。基本的にすべての行動が文書に基いている。もちろん現場で口頭による指示というのはあるが、それも上のレベルの文書で権限を与えているから出来ることに他ならない。

 だから、時間を削減し、効果的かつ効率的に作成できるのなら、その効用は大きい。科学技術官が、この仕様書を作成したのも尤もなことである。それは第2項に研究改善とあるとおりだ。
 世の中に文書作成支援ツールというものは下のサイトにあるように様々出ている。

 色々使ったけど結局コレ!定番の文章作成ツール10選 更新日: 2018年05月14日
https://ferret-plus.com/1834?page=2
【無料】文書作成支援のソフト一覧 – 窓の杜
https://forest.watch.impress.co.jp/library/nav/genre/offc/document_docsupt.html

 どうも見るからに、中味も様々で、そもそも何を支援するのか、かなり違いがある。
 この調達の仕様書に上げられている機能・性能は、類似条項検索機能、エディタ機能、文書構造読み取り機能、条項の自動分割移動機能、体裁の自動補正機能、表示揺れアラート機能、OCR、PDF→テキスト変換機能、PDF→Word取り込み機能、PDF及びWord出力機能、バージョン管理機能、及びバージョン新旧対照表作成機能である。
 仕様書には調達品目・数量の項目に例示としてFRAIM株式会社のLAWGUEという製品が挙げられている。下のサイトでカタログをダウンロードして見たところ、ほぼ機能・性能は要求されているものと似通っていた。

FRAIM LAWGUE
https://lawgue.com/?utm_source=google&utm_medium=cpc&utm_campaign=shimei&utm_term=shimei&gclid=Cj0KCQiA_c-OBhDFARIsAIFg3ewkLQNIZ_D2DN0Nt0negz0ykyMnNEFqoLCF2IozKZwcTRiVnIpUOKoaAtZMEALw_wcB

 他社の製品とは類似した表現はあまりなかった。おそらくこの分野はまだ規格化、標準化が進んで居ないのだと思うが、この仕様書を見た所、例示した製品の資料を見て要求を書いたことはほぼ間違い。
 もちろん一般競争入札であるから、同等以上のものとの表現が付されている。とは言ってもこの要求からすれば、ほぼ狙い撃ちになってしまうだろう。
 この例示されているLAWGUEという製品は、過去の文書を流用して文書を作成しようとするものである。条項や文章の構造を自動的に分析して利用できるように蓄積する機能を有する他、様々なサポートをするようだ。

 こういうものは実際に使ってみないと、なかなか、その真価を把握できないが、資料を見る限りはそういうもののようだ。
 私自身、現役時代に数多くの文書を起案した。多くは上級部隊の文書に倣うことが多い。命令や支持といったものは上級部隊から下りてくるからだ。8割方は、そのとおりになる。後は過去の同様な文書を叩き台にすることもある。上級部隊の計画に対応するにしても、独自性の多い内容のものを起案する場合はそうせざるを得ない。
 もちろん全く同じとなるわけではないから、変える部分も出て来る。ただの入れ替えだと思うと肝心の所が違ったりする。その文書には一貫した考え方があるからである。したがって一度は元にする文書を見ずに白紙で考えては居た。現在の状況を元に考えないと、過去の文書のときの状況に基いた考え方に引きづられてしまうことがあるからであるが、それでも大方、入れ替えに終わることが多かった。とは言え、鑑と言われる一枚目は殆ど同じになるが、別紙以降はオリジナルになる傾向が強い。

 確かに、このような文書作成支援ツールがあれば助かるが、それ程の効率化が実現するかと言えば懐疑的にならざるを得ない。文書に書かれることは、行動や成果などの実体があるからで、文書だけが何にもなく存在するわけではないからである。
 日常的に文書を起案している隊員は、そもそも上級部隊の文書や関連文書を読み、様々な状況を考えれば文面を思いつくものである。だから文書作成支援ツールが出来ることぐらいは難なく起案できる。
 確かに普段、文書作成に携わることの少ない隊員には役立つかもしれない。私の経験に過ぎないが3曹ぐらいの階級までは、文書の作成に携わることは少ない。2曹ぐらいから、個別に係業務を割り当てられるので、文書を作成することが増えてくる。私は3曹の時に隊本部要員になったことがあるので割合早くから慣れていたが、普通はこのようなものだ。幹部隊員の場合だと3尉でも、割と文書を起案させることが多い。もちろん幹部自衛官には必須なことだからである。文書処理業務となると総務特技の隊員とか事務官が行う場合が多くなるから、階級とはあまり関係ない。逆に佐官以上の隊員では、幕僚監部などを除けば自ら文書を起案することは少ないだろう。もちろん部下に行わせるからだが文書の主管課の長として、それを指導する。

 自衛隊の隊員は、階級に関わらず官僚の端くれだから文書作成は仕事の内であるわけだ。だから文書作成能力しかないツールではあまり意味がない。
 もし、日々の部隊の人員、装備などを自動的に計画に読み込んで最適な文書を作成するツールなら大きな意味があると思う。できれば関係部隊に自動的に照会されるのなら事前調整や合議(一般には稟議と呼ばれる。)の手間が大きく省けることになる。
 米軍は、既にそのレベルにあるのだそうだ。文書作成は幕僚活動の一部であるが、その幕僚活動そのものが自動化されているという。つまりPDCAやOODAのループが自動化され、さらにそれによってサイクルが高速化されているのである。

 敵情や自軍の状況、その他様々な情報を元に作戦を立案し、命令を起案し、発出、それに基づき部隊が作戦を行い、戦果確認の後、次の行動の計画に反映されるわけである。そのサイクルの速さがとても人間業ではない。したがって敵軍の作戦速度を上回るわけだ。
 敵の司令部が戦況を把握している間に、米軍は攻撃を終え戦果を把握して次の戦闘行動に移行できるのが今の米軍である。もちろん味方部隊はすべて掌握されていなければならない。さもないと敵と判断され友軍相撃になってしまう。
 もし科学技術官が求めているものの目標がそこにあるなら、文書作成支援ツールはそのごく一部の機能しかない。まずは、自衛隊が使用している、様々なシステムと連接して自動化する必要があるのだろう。
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