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自衛隊調達巡り(174)本当に工兵?ジプチ災害対処能力強化支援事業 重機操作・整備教育資料の仏語翻訳役務

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提出日:令和3年10月1日
陸上自衛隊中央会計隊
ジプチ災害対処能力強化支援事業における重機操作・整備教育資料の仏語への翻訳役務
https://www.mod.go.jp/gsdf/dc/cfin/html/img/20210922_13182981.pdf

 ジブチ共和国における災害対処能力強化支援事業というのがあるそうだ。実は私も知らなかった。ジプチ軍工兵部隊に対して、重機の操作教育及び整備教育を行うようだ。統合幕僚監部が主催しているようである。

JOINT STAFF PRESS RELEASE – 防衛省・自衛隊
https://www.mod.go.jp/js/Press/press2019/press_pdf/p20191002_01.pdf

 別の資料によると、2017年(平成29年)から行っているようで、ジブチ軍から自衛隊に対する要請に基づき開始されたとある。リース品の施設機械を用いた計約150時間の教育を実施するそうだ。

ジブチ軍に対する災害対処能力強化支援 – JUDGIT!(ジャジット)
https://judgit.net/projects/14509

 目的として、防衛当局間の関係強化を通じた二国間の相互理解・信頼醸成の促進を図ることで、ジブチ拠点の長期的・安定的な使用のための基盤を確保することを上げている。
 派遣元の部隊等は、陸上自衛隊施設学校、施設教導隊及び各方面後方支援隊からのようだ。教育内容は施設機械操作教育及び教官養成であり、整備教育が加わったのは4回目の2020年からのようである。
 自衛隊は、他でも能力構築活動を実施しているから取り立てて特別なものではないだろう。
 ちなみに日本において民間で資格を取得するためには大型特殊免許を保有していて2日、ない場合は6日掛るということを下のサイトで見ることが出来る。

重機・建設機械の免許が良くわかる!種類や取得費用・期間をご紹介!
https://www.55truck.com/journal/37.html#i

 もちろん整備なども教育に含まれているので多いのは当然ではあるが、それでも150時間の教育とは、とても恵まれている。
 しかし疑問なのは、工兵部隊に対する教育だということだ。工兵部隊というからには、重機の操作ぐらいは元々出来て当然だろう。普通に考えて工兵と言えば障害物の破壊や渡河の為の橋梁をかけたり、門橋で渡河そのものを行うのが仕事だ。工兵がなく、歩兵部隊の要員を教育し工兵を作るというならわかるが、曲がりなりにも工兵である。
 2020年から開始したという整備教育については別として、様々なサイトの画像を見る限りは、初歩的な内容のようだ。
 ジプチ陸軍の部隊編制を見ると、工兵という名称がない。おそらく後方支援連隊というのが1個あるから、そこに大隊規模以下の部隊があって、必要に応じて4個ある歩兵連隊や1個の機甲連隊に派遣されるのか、あるいは、それらの連隊にそもそも隷属しているのだろう。
 他に即応機動、砲兵、通信、整備及び親衛隊の各連隊と、地雷除去中隊やコンピューター分隊といった、サイバー戦でも想定しているかのような部隊まで存在している。機甲連隊まで保有していれば機械の取り扱いに慣れた将兵が居ても不思議ではない。
 どうも、その辺りが繋がらない。因みに装備を見ても、様々な国が製造したものが揃って博物館の様である。インド洋と紅海を通じてスエズ運河に向かう地政学的に重要なところにあるからだろうが、各国から支援も集まっているようだ。
 本当に工兵なのだろうか。そう名乗っているだけのように思われる。
 下のサイトに「9月支援隊司令 ジプチ陸軍工兵部隊長表敬」というのがある。表敬を受けているのは階級章を見ると大佐の様だから、連隊長だろう。

派遣海賊対処行動航空隊(28次要員) – 防衛省
https://www.mod.go.jp/js/Activity/Gallery/anti-p3_28_g01.htm

 因みにジプチ陸軍の階級章は下にあるとおりで、なぜか日本語版のWikipediaには掲載されていない。

ジブチ陸軍 – Djiboutian ArmyWikipedia site:japan2.wiki
https://japan2.wiki/wiki/Djiboutian_Army

 先ほども述べた通り、ジプチ陸軍の編制の中には工兵連隊というのは見当たらない。ということはこの大佐は、後方支援連隊長か整備連隊長ということだろうか。
 表敬のタイトルも連隊長ではなく部隊長と書いてある。
 規模の近い陸軍の編制を見ると、工兵を連隊編制してはいない。
 ベルギー陸上構成部隊は、2万人強であるが、工兵については大隊編制とされ参謀部直轄管理となっている。作戦時に各旅団に配属されるのだろう。

ベルギー陸軍 
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%99%E3%83%AB%E3%82%AE%E3%83%BC%E9%99%B8%E8%BB%8D

 オランダ陸軍は、2万1千人強であるが、旅団に中隊又は大隊編制で隷属している。

オランダ陸軍
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%AA%E3%83%A9%E3%83%B3%E3%83%80%E9%99%B8%E8%BB%8D

 ジプチ陸軍は1万8千人強が常備兵力と書いてあるのだが、どう見ても連隊編制となると過大だから、あるとしても中隊や小隊だろう。本当に工兵の部隊があるのか、それとも単に工兵科の将兵が居るだけなのか少々怪しい。災害対処能力強化というのは単に名目だけではないのだろうか。
 そもそも工兵科の将兵に対するレベルの訓練ではないように思える。
 ジプチでは、2004年4月15日に洪水が発生し大規模な災害となったようで、2018年5月20日にはサイクロンによる洪水、2019年11月21日にも豪雨及び洪水被害が発生し、被害がでたようだ。季節的に雨が降り易く、周囲の国々から流れてくる河川により度々、この様な洪水災害に見舞われるようだ。
 2010年3月17日には「気候変動による自然災害対処能力向上計画」に対し、5億円の無償資金協力を行うことを決定し、交換文書の署名式が行われている。貴重な降雨を貯水池に集水して、主に農業や家畜用飲料水として利用できるようにするため、ジブチ政府に対し、貯水池等建設に必要な資機材を購入するための資金を供与するものだそうだ。

日本政府、ジブチ共和国の気候変動による自然災害対処能力向上計画へ 無償資金協力
https://www.eic.or.jp/news/?act=view&serial=22921

 1996年2月には逆に雨が降らず、地下水が欠乏したということもあるようだ。

ジブチの干ばつ被害に対する緊急災害援助 – 日本財団 図書館
http://nippon.zaidan.info/seikabutsu/1996/02107/mokuji.htm

 降雨があっても、留まることなく一気に海まで流れるのだろう。まるで日本の河川のようである。ちなみに日本の河川と世界の河川の比較図を見ると、日本の川というのはまさにウォーターフォールとかウォータースライダーだ。ジプチの場合、周辺が高地で、しかも流域面積が大きいことが影響しているようだ。本格的な治水対策が必要な状態ではないだろうか。
 翻訳する内容は次のとおりとなっている。各容量と文字数の関係がまちまちなので容量KB当たりの文字数の比率を計算してみた。
パワーポイント
   ファイル              容量   文字数 文字数/容量   
【5群提出】 エンジン             1,166KB 3,379    2.90
【5群提出】ドーザ(A・B整備)         2,643KB 2,850    1.08
【5詳提出】ドーザ(C整備)の、②      18,578KB 5,321    0.29 
【5群提出】ドーザ(構造機能)        7,254KB 5,567 0.77
【5群提出】故障探求            2,872KB 3,664 1.28
【5群提出】整備基礎      2,092KB 0 0.00
【5群提出】 油圧ショベル(基礎)       4,845KB 3,342 0.69
【5群提出】 油圧ショベル(構造機能)     7,209KB 3,482 0.48
【5詳提出】 油圧ショベルの整備      25,161KB 3,801 0.15
【5群提出】予防整備(A・B整備)       4,403KB 3,718 0.84
 教育資料(5群)              1,872KB 12,123 6.48
ワード
   ファイル             各容量   文字数
【15群提出】ドーザ学科試験        92KB 491 5.34
【5群提出】 燃料補助資料           218KB 0 0.00
【5群提出】油圧ショベル学科試験EX     6,103KB 394 0.06
 以上のような内容である。翻訳の役務調達だから元となる図書がある筈で、上の内容のものがある筈だ。
 自衛隊には教範があり、教範には全般的なものや、機能別のものなどがある。さらに細分化したり補足的なものとして訓練資料がある。但し、これらは教育訓練の拠り所の位置づけで、必要な内容を記載しているだけで、必ずしも教育にそもまま使うには向いていない。
 したがって、職種学校等では、これを教科書として使えるようにしたものとして教程を作成する。この辺りは私は陸自出身ではないので、あまり自信はないが空自ではそうしている。大まかなところは陸海空自衛隊共通の訓令に基いているから同じだろう。
 ただ、自衛隊仕様の装備であれば専門の教程が作成されるのであるが、リースのドーザーやショベルであるから、わざわざ作成しているとも思えない。
 装備品の取り扱いについては、取扱説明書をメーカーに作成させ納入品として納めさせるが、市販品などは、それに付属している取扱説明書がそのまま使用される。空自では、これらを元に技術指令書を作成するが、市販品については鑑の部分だけで、そのまま流用することが多い。陸自も同じではないだろうか。
 どのような図書が元になっているか、調べたが見つけることはできなかった。おそらく施設学校の教程のようなものなのだろう。
 文字数/容量に幅があるが、図示の多寡によるのだろうか。教育資料と学科試験の二つはとびぬけて数値が多いから、殆ど文字なのだろう。整備基礎と燃料補助資料については文字がない。全くないというのは少々考えにくいが、これはおそらくテキストデータではなく、画像の中に文字が含まれているのではないだろうか。挿絵や図表が中心なのかもしれないが、これらは必ずしも容量も大きくないから画像だけとも考えにくい。そもそも挿絵や数字だけなら、翻訳は必要ない。
 テキストファイルであれば、容量はほとんど文字数だけで決まり、半角文字の場合は1文字当たり1バイト(256ビット)、全角文字の場合は1文字あたり2バイトになる。日本語の場合、漢字や仮名は2バイトないと表せない。
 もしテキストだけのものなら、1KB(1Kで1,024倍)で漢字と仮名の512文字となる。1文字しか無ければ文字数/容量は約0.002だ。
 これが画像データとなると、一例として画素が20×20で400ピクセル、ドットの数で決まる。ドット内をどのように塗りつぶすかのデータなので、赤、青、緑の三色の組み合わせとなり、1つのドットに3バイトが必要となる。上の例(かなり凸凹が目立つ文字)なら1200バイトである。画像の1文字は、少なくともアルファベットで1200文字、漢字と仮名なら600文字だ。つまり20四方の例なら文字数/容量は1文字2.34となる。もちろん文字だけを画像にした場合なので、写真などは階調や色調が多いので、それだけで容量の殆どを使い果たしてしまうことになる。
 これからいうと、もしドーザー学科試験の試験問題の文字が全て画像データなら、たったの2文字の試験問題になってしまう。テキストファイルの文字だけなら概ね2400文字の試験問題を作れる。ただしスペースも含めてだ。文字数が491となっているから、簡単な図形ぐらいがあるのか、一部の文字が画像データなのだろう。
 凸凹の少ない滑らかな線の文字にしようと思えばそれだけ、大きな容量を必要とするわけで、小さな文字の並ぶ挿絵や図表だと、わずかな文字数でも大きな数値になる。
 文字数/容量の大きなものはテキストデータの割合が大きく、小さなものは画像データの割合が大きいのだろう。
 仏語についての知識がないので詳しいことは分からないが、日本語で文字数の多いものは、それなりにフランス語でも長くなると思われるから、翻訳すれば文字数は概ね相関するだろう。
 英語には、仏語からの外来語が多いそうだ。日本語における大和言葉にあたるようなものが古来からの英語で、漢語に当たるものが仏語由来だと言われる。
 日本語でも技術的な用語は漢語が多い。おそらく仏語でも英語と似た用語が多いかもしれない。もしかしたら仏語から、英語を経て外来語として、そのまま日本語になっているものもあるのだろうか。まあ日本人には英語からの外来語にしか思えないだろう。ちょっと調べたらeasy、lamp、river、useも仏語だし、-ishで終わる動詞や-tion, -sionで終わる名詞も仏語なのだそうだ。
 文字数で表されているが、印欧系の文章は表音文字だから当然、倍増するに違いない。それでも日本語は活用変化の部分を表音文字である仮名を使っているから、中国語からの翻訳ほどの変化はないだろう。
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(資料番号:20.7.19-2)「令和元年度教範類総括表」(陸幕訓第12号(令和元年6月11日)別冊)
(資料番号:20.7.19-3)「令和2年度教範類便覧」(海上幕僚監部人事教育部)
(資料番号:19.8.15-3)「空自教範等一覧」(2019年6月6日現在)
(資料番号:18.9.3-3)「平成30年度教範類便覧」(海上幕僚監部人事教育部)
(資料番号:18.5.29-1)「空自教範等一覧」(30.1.26)
(資料番号:17.8.3-1)「平成28年度教範類便覧」(海上幕僚監部人事教育部)
(資料番号:17.8.3-2)「空自教範等一覧」(28.4.1現在)
(資料番号:17.3.24-1)「国際社会における能力構築支援―諸外国の取り組みを中心に―」(防衛研究所平成25年度特別研究成果報告書)
(資料番号:16.4.2-1)「平成27年度教範類便覧」(海上幕僚監部人事教育部)
(資料番号:16.3.5-1)「航空自衛隊教範等一覧」(27.4.3現在)
(資料番号:15.6.18-3)「平成25年度教範類総括表」(陸幕教訓計第37号(25.3.27)別冊)
(資料番号:14.12.12-1)「非伝統的安全保障分野における能力構築支援」(防衛研究所平成23年度特別研究成果報告書)
(資料番号:14.2.26-2)「空自教範等一覧」(25.5.31現在)
(資料番号:13.9.3-3)「平成25年度教範類便覧」(海上幕僚監部人事教育部)
(資料番号:13.9.3-2)「平成25年度教範類総括表について(通知)」(陸幕教訓計第37号 25.3.27)
(資料番号:13.1.8-2)「築城ハンドブック」『平成工兵ジャーナル掛橋』(陸自施設学校)第30号(2010年6月30日)掲載
(資料番号:12.10.22-2)「教範類に関する達」(平成13年陸上自衛隊達第103-1号)
(資料番号:12.10.22-3)「教範類に関する達の解説及び細部運用要領について(通達)」(陸幕教訓計第43号 23.9.9)
(資料番号:12.6.5-1)「東南アジアにおける海上安全保障を中心とした非伝統的安全保障分野に係る能力構築支援に関する調査研究」(平成23年度防衛省委託研究)
(資料番号:12.5.14-2)「平成23年度教範類総括表」(陸幕教訓計第23号(23.4. 4)別冊)
(資料番号:12.4.23-4)「平成23年度教範類便覧」(海上幕僚監部人事教育部)
(資料番号:11.4.5-2)「平成21年度教範類総括表について(通知)」(陸幕教訓計第15号 21.3.17)
(資料番号:10.8.24-1)「教範類に関する達の解説及び細部運用要領について(通達)」(陸幕教訓計第14号 21.3.17)

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