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入札日:令和3年9月8日
陸上自衛隊中央会計隊
国外人員輸送(成田→ドーハ→ジプチ(往復)、9月18日~同22日、4名)
https://www.mod.go.jp/gsdf/dc/cfin/html/img/J016.R3.9.2.pdf
この調達には仕様書の交付要領を指示されているが、上のサイトにはないので手掛かりになるものが殆どない。
本調達に着目したのは、行く先がジプチだからだ。実は(157)で、第1ヘリコプター団が国際携帯電話や通訳機をジプチで使うという調達があった。
ジプチに、自衛隊は派遣海賊対処行動航空隊 (DAPE)と派遣海賊対処行動支援隊 (DGPE)の2つの統合部隊を置いているが、そこでは自衛隊のヘリコプターが運用されていないことや、第1ヘリコプター団が陸上総隊直轄部隊で、もともと中央即応集団にあった即応部隊だということから、何かあるのではないかと考えた。
その仕様書の作成時期には、アフガニスタンでタリバンの攻勢が危惧されていたことから、邦人輸送や邦人救出の準備ではないかと考えたわけである。
その後の状況は、(157)続でも述べたとおりであり、航空自衛隊が輸送機を3機派遣し、邦人1名等を輸送したが、米軍が撤退し、アルカイダによるテロもあり、結果的に、まだ数百名の対象者が現地に取り残されているところである。
基本的に邦人輸送であろうが、邦人救出であろうが、現地の主要勢力との間で合意が出来ていなければ実施不可能で、政府はお手上げなのだが、タリバン政権との間に合意が出来、アルカイダ等により残留邦人等に危険が及べば、邦人救出を今後行う可能性があるだろう。その時、陸路よりはヘリコプターで空中を移動した方が安全だろう。
いま取り上げている調達は中央会計隊が契約担当となっている。陸上自衛隊は基本的には予算を各方面隊に示達し、さらに各部隊に示達され、実際に支出負担行為を行うのは各地の会計隊になっているのであるが、中央会計隊は、これらに属さない陸幕や陸上総隊に関する予算を扱う部門である。
輸送については、中央輸送隊もあり、2つの方面隊を超えるような輸送や国外への輸送を担当するが、それとの区分けについては私も詳しくなくわからない。おそらく旅費を使う場合は中央会計隊なのかもしれない。ちなみに運搬費で人を運ぶ場合も多いが、この場合は荷物扱いである。そもそも官用機を使う場合などは費用は発生しない。
以上のことから、この調達の要求元は統合部隊や陸上総隊の直轄部隊ではないのかと思えなくもない。
統合部隊なら統合幕僚監部の調達ではないかとも考えたが、今のところ、そのような調達は出ていない。実は統合幕僚監部では総務部が会計を担当するのだが、基本的に統合幕僚監部はフォース・ユーザであって、経費を担うのはフォース・プロバイダとなる部隊だから、こちらの総務部は統合幕僚監部内部の予算のみを対象とするのだろう。
いずれにせよ防衛省の中枢に近いところの意向が関わっている匂いがする。
内容は、4名が足掛5日間でジプチへ行くというものだ。これだけの情報だから憶測の域をでないが、4名というのは幕僚指導ではないだろうか。4名なら、G1総務、G2情報、G3作戦、G4兵站と揃う。
法人救出作戦が行われるとすれば、現地部隊との間で認識を詰めておく必要がある。アフガニスタンでヘリコプターを運用しようとするなら、輸送艦やDDHが必要となるだろうから海上自衛隊も関与することになる。ならば、陸上自衛隊だけの話ではないから、統幕に近いところが関与するのではないかと思う。
現地部隊の状況を確認し、意思疎通を図って日本に帰国し、作戦を練るのかもしれない。
以上はあくまでも、それを裏付けるものはないので、実際のところどうかは分からない。しかし、状況を見れば政府が何もしていないということはあり得るだろうか。外務省もトルコのイスタンブールに臨時事務所を設置して、邦人保護などの取り組むようであるし、現地大使館もドバイに移動し活動しているようである。この見掛けが当て外れだったとしても、何かありそうだ。
関連ページ
サーボモーターが、アフガニスタンで鹵獲された無人機から見つかる
https://sucanku-mili.club/0000039/1441/3/
特別輸送隊の客室乗務員は・・・邦人救出の任務などにも参加
https://sucanku-mili.club/%e8%87%aa%e8%a1%9b%e9%9a%8a%e8%aa%bf%e9%81%94%e5%b7%a1%e3%82%8a%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%93%ef%bc%96%ef%bc%89%e6%94%bf%e5%ba%9c%e5%b0%82%e7%94%a8%e6%a9%9f%e4%b9%97%e5%8b%99%e5%93%a1%e3%80%80%e7%89%b9/1329/
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多くが重複するので(157)、(157)続の方もご覧ください。
(資料番号:21.8.26-1)「米国のアフガニスタン戦略の変化とカブール陥落」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第185号(2021年8月24日)
(資料番号:21.8.26-2)「タリバン掌握後のアフガニスタンとパキスタン・中国―テロリズムの観点から―」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第186号(2021年8月24日)
(資料番号:21.8.22-2)「U.S. Military Withdrawal and Taliban Takeover in Afghanistan: Frequently Asked Questions」(2021年8月20日 米議会調査局)
(資料番号:20.8.27-1)「海外に派遣された自衛隊の活動における現地部隊からの報告文書の取扱いの実施について(通知)」(防官文第5829号 30.4.7)
(資料番号:19.2.21-2)「情報収集等活動費の会計事務処理要項について(通達)」(陸幕会第361号 30.3.30)
(資料番号:17.11.13-1)「北朝鮮からの亡命等に対する初動対処要領について(通知)」(25.12.25)
(資料番号:14.8.25-1)「国際法誌上講座―武力紛争時における避難文民の輸送に関する国際法的考察―」『波涛』2014年4月号掲載
(資料番号:14.6.17-2)「『周辺事態』における米軍の後方補給上の要請と我が国の対応について」『陸戦研究』2004年12月~2005年2月号連載(3回)避難民が自衛隊又は米軍が使用する港湾・空港等に流入した場合、そこから他に移転するか排除する権限
(資料番号:13.5.21-3)「朝鮮半島有事と避難をめぐる問題―朝鮮戦争期を振り返って―」『NIDSコメンタリー』(防衛研究所)第32号(2013年5月15日)
(資料番号:11.10.28-3)「アルカイダ別の顔」(2010年11月)
(資料番号:10.11.19-1)「平和構築プロセスにおけるNGOの役割—アフガニスタンの実験—」『外務省調査月報』2005年度/No.1
(資料番号:10.11.8-4)「国内避難民(IDP)と国連—国際的な関心の高まりの中で—」『外務省調査月報』2003年度/No.1
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