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自衛隊調達巡り(176)なぜ地方調達? 六ヶ所対空射撃場管理隊廠舎新築役務

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入札日:令和3年10月19日
六ヶ所対空射撃場管理隊廠舎新築役務
陸上自衛隊第384会計隊(八戸駐屯地)
https://www.mod.go.jp/gsdf/neae/koukoku/fin/index.htm
030923-384-roku.pdf
030923-384-roku-s.pdf

 私がこの調達を見て、奇異に思ったことがある。廠舎新築とあるからだ。廠舎であるから普通に考えれば施設である。民法で言えば不動産だ。つまり国の不動産は国有財産となる。
 それを新築するということは、国有財産の取得だろう。しかもこの調達を公告しているのは、方面の会計隊ではなく、駐屯地の会計隊だ。おそらく金額の制約があるだろう。
 この調達は陸上自衛隊の調達だから、地方調達になる。通常、施設工事を担当するのは、青森県なら東北防衛局であり、中央調達になる筈だ。
 予算的にも、各自衛隊に示達されるのは、施設補修費であって新築の予算はなかったと思う。ただ私も主担当ではなかったから、そんなには自信はないのだが、規則体系としては、そのような組立であった。
 もし、あったとしたら例外的処置だろう。
 セオリーどおりに行けば、これは施設ではないということだろうか。陸上自衛隊のことは良くわからないが、航空自衛隊では仮設物というものがある。
 国有財産である施設は、国有財産台帳に登載されるのだが、これに準じた形で仮設物も管理する。仮設物の下の地面も基本的に国有地であり、国有地は国有財産だから、仮設物の状況も把握する必要があるからだ。つまり手続き的なところだけ、準じるわけである。

防衛省所管国有財産取扱規則
http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/a_fd/2006/ax20061228_00118_000.pdf
防衛省所管国有財産(施設)の取扱いに関する訓令
http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/a_fd/1963/ax19630712_00030_000.pdf

 施設と仮設物の違いは簡単に撤去できるかということだ。不動産と動産を分ける理由は、動産ならモノの引き渡しでことが済むが、動かすことが困難な不動産の物権の移動は、所有権などを登載しておかないと誰の物か主張できなくなるからだ。
 施設の場合、基礎工事もあり、これを動かすためには、基礎と上物を切り離して曳家という作業を行うことになるが、基礎を作りなおさなければならないから完全にそのままの移動は不可能だ。水回りや電力などの設備関連も作り直しになる。
 国有財産が必ずしも民法の不動産と同じでないのは、動く航空機や艦船も含んでいることだが、多くの国有財産は、土地、建物、立木、無体財産権など、移動が困難だったり、物理的に動かすことが出来ないものである。
 そこで仮設物の場合であるが、基本的には基礎工事が必要ないものだ。しかしである。毎年、台風災害に見舞われる日本であるから、その都度、縛り付けたりするのは大変なことだ。この調達の対象となっている対空射撃場などは人が常駐しているわけではない。だから一々、八戸駐屯地から六ケ所対空射撃場まで作業に行かねばならない。納屋などは地面の上にコンクリートブロックを置いて、その上に設置してすますことが多いのだが、仮設物に多いのが自転車置き場である。屋根があるから、ある程度基礎をしっかりして置かないと危険である。また、鉄棒も自衛隊の基地や駐屯地にはあるものだ。なぜなら体力測定(陸自は検定)に使用するからであるが、これもアンカーを打つなどしないと危険である。逆に、サッカーゴールなどは、未使用時には倒しておくことが多いが、グラウンドの野球のバックネットなどはそうは行かない。
 実際、自転車置き場には施設となっているものも多い。その違いがわかるのは、施設の番号表が付いているものが施設で、付いていないものが仮設物である。実質的には何も違わないし、基礎もあれば、地面もコンクリートで葺かれている場合も多い。
 周囲の施設を新築する際に、同時に計画され作られるものは施設の扱いになるが、その施設の供用中に、必要が生じて増設したりすると仮設物になる。自転車置き場ぐらいのものになると、独立した施設になるが、小さなものなどは地面に固定されていても主たる施設の従物という扱いになることが多い。これは施設を新築した際に、工事の一環として施工される内部の建具や、備え付けの収納棚などと同じ扱いだ。生垣などもそうだが、これは幹の太さで独立した国有財産である立木となることがある。
 そこで今回の廠舎なのだが、どうみても立派な施設である。小さな鉄筋コンクリート造の油脂庫など、電気も水道も通じていないのだが、立派な施設だ。しかし、仕様書の図面を見る限り水道も電気もテレビ配線まである。人が居住することを前提としているから消防法の適用も受けるのだろう。内部には火災報知器すら設置され、調理室にはIH調理器まである。
 これを施設ではないというのは、相当難しい。コンクリート造の基礎までしっかあるのだ。
 土地の関係を疑ってみた。というのは演習場などは、借地である場合があるからだ。いつでも更地にして返却できるようにするためではないかと思って調べてみた。台帳などを閲覧できれば良いのだが、それでは何か月も掛ってしまうので六ケ所対空射場について来歴を調べてみた。
 結論としては、どうやら国有地らしい。その南にある天ヶ崎射爆場は借地の様だ。もちろん推測だ。
 現在の三沢基地があるところは、周囲も含め旧海軍の三沢地域と呼ばれたようだ。さらに下北半島を北上し、大湊には旧海軍の軍港があったこともあり、これらの土地が進駐軍によって昭和20年の秋に接収されている。その後、さらに民有地も含め拡大された際に借地が発生したようである。

戦後青森県の政治的争点 – CORE 391頁辺り
https://core.ac.uk/download/pdf/95072337.pdf

 天ケ森射爆場が借地だから、すべてがそうではないようだが、三沢地区は旧海軍が使っていたことから多くは国有地なのだろう。談話の記載などを見ても、天ケ森射爆場や布引演習場については借地の話が出て来るが六ケ所対空射撃場については出てこない。
 下の資料には自衛隊が創設され、移駐が始まると、昭和34年6月22日に陸上自衛隊臨時対空射場(演習場)が設立されたようだ。昭和57年7月1日に、現在の泊地区に移転し、陸上自衛隊六ヶ所対空射撃場として開所式が行われたとある。

資料編 – 六ヶ所村
http://www.rokkasho.jp/index.cfm/6,827,c,html/827/20160615-105103.pdf

 臨時の時代が長いが、米軍の管理下なので、米側の都合で永続的なものにはなり難かったということだろう。米軍の接収が長く続いていたことからも国有地であった可能性は高いのではないだろうか。
 そうだとすれば、仮設物にした推測理由がなくなる。さっぱり、謎のままである。
 この対空射撃場には、私も実射訓練に行ったことがある。昭和時代の終わりの頃のことだから、開所してまだ間もない頃だったことになるが、そのような事情を全く知らないから、結構古くからあったものと思っていた。廠舎にも宿泊したが、当時、既に年季が入った建物に見えたものだ。田舎のドライブインの様にも思えたことを覚えている。
 私が実射訓練に行った当時には、この対空射場で射撃を行うことができるのは、対空機関砲だけだった。今は、短距離SAMぐらいまでなら射撃できる筈だ。なぜなら、六ケ所対空射撃場の短距離SAM用指揮装置の調達の監督官が私だからである。もっとも私が担当したのは東芝の工場における監督で、現地の据付調整については八戸駐屯地に下請負監督をして頂いた。したがって現地にはもう3分の1世紀も行ってない。
 現在、日本の対空射撃場は3つあり、六ケ所以外に静内と佐多岬にある。私は3つとも行ったことがある。嘗てはミサイルを発射できるのは静内だけだった。それでも短距離SAMまでで、中距離SAMからは国内で射撃できるところはない。したがって米国マクグレオア射場まで行かなければならない。
 米国の射場は砂漠なのだが、日本の射場はいずれも海に面している。海というのが問題で、船の航路はあるし、漁業海面もある。漁期があるから射撃できる時期がそもそも限られてしまう。標的の回収が出来ないと、漁網を痛める可能性があるので射撃できない。したがって波が荒いと回収船を出せなくなるから、台風でも来たらアウトだ。もちろん射撃する場所も海岸だから波が高いと準備すらできない。
 地元の漁船は、よくわかっていて射撃期間でも、射撃空域が射場から扇形状なので、その要(かなめ)の位置の海岸沿いを、速やかに数分で通り過ぎるが、沖合の大型船舶はそんなことはお構いなしで、扇形の先の方を数十分占有してしまう。そうなると、その間はひたすら通り過ぎるのを待つのである。
 射撃を実施できても、標的ドローンの燃料が無くなるまでは、ドローンを下すことができない。残っていると燃料が海を汚染するからだ。過去に、射撃を開始した直後、標的ドローンが曳航している測定器材に機関砲弾が直撃したことがあった。射弾の測定が出来ず射撃訓練にならないので、しばらく中断となるのだが、燃料を使い尽くすまで上空で30分位、標的ドローンが旋回していた。海は使い勝手が難いので、我が国にも広大な砂漠があれば良いものである。
 建物の話に戻るが、なぜ、どうみても国有財産である施設にしか見えないものが地方調達なのかは分からない。だが、地方調達で新築出来るのなら、これは活用の価値が大きいと思うのである。
 国有財産となると、作るのにも大臣への報告が必要になるし、撤去するにも管財局を通じての売却などの手続きが必要になる。すべて国有財産法によって管理されるからだ。それに対し、単なる物品である仮設物であれば、そのような手続きはかなり簡略化される。物品管理法なら分任物品管理官のレベル、つまり現地レベルで可能だからだ。しかも国有財産としての施設は、会計検査の検査対象ともなり完成年度に検査を受けるので、検査までは部屋の仕様などを勝手に変えることができない。もっとも建築基準法や消防法の適用は、実態としては変わらないだろう。それに関しては地方防衛局を通さずにできるのだろうか。おそらくその辺については、基地や駐屯地は日常的にやっているのだろう。自衛隊の建物についても消防署による点検が日常的に行われている。
 武力攻撃事態となると、自衛隊法や武力攻撃事態における捕虜等の取扱いに関する法律により、捕虜収容所を開設することになる。この場合、軍事目標となるような場所や作戦地域から離隔して設置する必要がある。また、国民から奇異な目で観察されるとか罵声を受けるということからも保護する義務が生じる。
 開設するためには、そのような適地に土地を求めなければならない。法律で有事に土地取得をすることはできるのだが、所有者に対して補償が必要となるし、そうそう用地の取得が簡単に出来るものでもない。借地として入手して、武力攻撃事態が終了すれば、原則、速やかに捕虜は解放されるから、更地に戻して返却することになろう。
 ちなみに捕虜に対しては、良好な待遇を保障する必要があり、十分な保養が可能でなければならない。日華事変などは別として、文明国間の戦争であったところの明治三十六乃至三十七年戦役、所謂日露戦争や大正三、四、五、六乃至七年戦役 所謂第一次世界大戦において、日本の捕虜収容所での取扱いについて世界から好評を得た。実は大東亜戦争でも捕虜収容所における捕虜取扱いは比較的良好であったのだが、戦地での取り扱いが問題となったのである。当時の規定では捕虜として認定され捕虜収容所に収容されるまでは、捕虜ではなく、敵軍の将兵であったからだ。しかも管轄が捕虜については陸軍省であったが、戦地においてはすべて統帥事項であり、陸軍省が口出しすることは出来なかった。映画「戦場にかける橋」では日本軍の捕虜の扱いを批判しているが、じつは、まだ捕虜ではないわけだ。映画「不屈の男 アンブロークン」は捕虜収容所での話だが、扱っているのは個人的なパワハラの話で、組織的に虐待したのではない。捕虜収容所には日本の皇族やキリスト教関係者、国際赤十字委員会の関係者などが頻繁に訪れているから、組織的虐待などできるわけもない。捕虜の取り扱いに心を砕いていたのは実は陸軍大臣だった東条英機である。彼はBC級戦犯ではなく、A級戦犯だから、捕虜の扱いで戦犯になったわけではない。
 停戦後も風光明媚な土地にいつまでも、捕虜収容所をそのままにするわけには行かないだろう。条約によって捕虜は速やかに解放しなければならないから、空き家になる。そうなると、仮設物として物品の扱いで設置できるというのは、捕虜収容所を作るのには向いていると思われる。
 この廠舎は、小さくとも普通の建物である。図面を見ても特に変わったところはない。気になったのは居室の火災警報器が煙感知器であったことぐらいだ。普通は人が執務や居住する区画には差圧式を使うことが多い。人が居る場所で煙検知器を使うと喫煙に作動するからだろう。むしろ階段や廊下が煙感知器だ。なぜなら感度が高いからで、人が居ないので早く感知する必要があるからであるのだが、この建物では廊下には設置がない。調理室や便所には熱感知器が設置されることが多いが、こちらにも設置がない。熱感知器は煙が出やすい場所に使われる。これも誤警報を防ぐためだ。設置基準は消防法や施行規則などに細かく記載があったと思うのでそれに従うとこうなるのだろう。降雪地域であるが、屋根の傾斜が小さいが、太平洋側はそれ程多くはない。おそらく陸奥湾を超える季節風が強いのと、雪質が乾いていて飛びやすいということもあるのだろう。もっとも、春先に爆弾低気圧の影響で湿った雪が、ドカッと降ることもあるので、少々心配ではある。

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施設に関するものは(154)に、ドローンについては解説記事:誤爆・・・にあります。

(資料番号:21.9.14-3)「重要土地等調査規制法―新法の概要及びその解釈に係る国会答弁―」『立法と調査』(参議院常任委員会調査室・特別調査室)第438号
(資料番号:21.7.29-1)「重要土地等調査法の成立」(海上自衛隊幹部学校戦略研究会 コラム201 2021/07/26)
(資料番号:21.7.19-1)「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律案説明資料」(令和3年2月 内閣官房土地調査検討室)
(資料番号:21.7.19-3)「重要施設周辺及び国境離島等における土地等の利用状況の調査及び利用の規制等に関する法律」
(資料番号:21.7.19-4)「有人国境離島地域の保全及び特定有人国境離島地域に係る地域社会の維持に関する基本的な方針」(2017年4月7日 内閣総理大臣決定)
(資料番号:21.3.10-1)「国土利用の実態把握等のための新たな法制度の在り方について提言」(2020年12月24日 国土利用の実態把握等に関する有識者会議)
(資料番号:21.3.10-2)「国土利用の実態把握等に関する有識者会議」(2020年11月9日 内閣官房土地地調査検討室)
(資料番号:21.3.10-3)「『国土利用の実態把握等に関する有識者会議』提出資料」
(資料番号:20.12.4-1)「物資の収用等、土地の使用等及び関係法令の特例に係る通知等に関する業務の参考」(統合幕僚監部 2012年2月29日(変更2017年5月9日))
(資料番号:19.10.15-1)「物資の収用等、土地の使用等及び関係法令の特例に係る通知等に関する業務の参考」(統合幕僚監部 2018年5月22日)
(資料番号:19.1.10-2)「饗庭野演習場における迫撃砲弾の着弾による事故調査結果について」(30.12.18 陸幕広報室)
(資料番号:18.7.26-1)「米軍の活動と軍事基地周辺の土地利用管理―環境上の視点から―」『レファレンス』(国立国会図書館調査及び立法考査局)2018年7月号掲載
(資料番号:15.6.8-1)「『共同の機関に関する調査研究』成果報告書」(平成26年度統合幕僚監部委託研究)捕虜収容所の運営において、どこまで民間委託が可能かを検討した調査報告書
(資料番号:14.10.15-1)「捕虜等の取扱い業務の参考」(26.2.7 統合幕僚監部総務部)
(資料番号:14.2.10-3)「物資の収用等、土地の使用等及び関係法令の特例に係る通知等に関する業務の参考」(統合幕僚監部)
(資料番号:13.7.8-2)「捕虜等の取扱い」(23.6.6 統合幕僚監部総務部人事教育課国際人道業務室)
(資料番号:10.7.22-3)「平成21年度演習場周辺における砲撃音騒音の実態調査業務報告書」(平成21年度防衛省委託研究)

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