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クロロフィル d 電子受容体発見 植生は近赤外を吸収しないがdなら吸収 偽装有用 水面上の偽装 ミサイル発射も秘匿

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 近赤外を吸収するクロロフィル dの第1次電子受容体(A0)がフェオフィチンa であったことが発見された。またクロロフィルとカロテノイドの配置も明らかになった。 クロロフィル a 、d というのは葉緑素である。 クロロフィルaはほとんどの酸素発生型光合成生物で主色素として機能している。 クロロフィル d は、クロロフィル a のビニル基がホルミル基に置換された構造で、赤外光を吸収する。植生は近赤外線を強く反射するが、可視光線については吸収するので目には黒く写る。
 赤外線フィルムなどの感光媒体を用いて赤外線フィルターを用いて撮影すると、黒い人工物は近赤外線を吸収するので黒く写るが、植生については可視光線を光合成に使用し吸収するのに対し、近赤外線を吸収せず反射するので白く写る。クロロフィル d は、近赤外線を光合成に用いることで、近赤外線のエネルギーを内部に溜め込み吸収するので近赤外線の反射をしない。 クロロフィルaを光合成に用いる通常の植生は先に述べた通り、赤外線を吸収せず反射するため赤外線写真では白く写るが、クロロフィルdが用いられていれば赤外線写真にも感光せず黒く写ることになる。
 人工物を植生の影に隠しても、人工物は近赤外線を反射するので、枝葉の隙間を通して隠しきれないこともあり得るが、クロロフィルdを用いれば完全に隠せることになる。太陽光には近赤外線を多く含むが、水面を航行する艦船は近赤外線を多く反射する。
 この色素により近赤外センサーに対し周囲の水面と区別がつかなくなるようにできるかもしれない。 海面上を低高度で飛行するような航空機の偽装にも使えるだろう。 ミサイルや大砲の発射時の火炎などからも近赤外線は放射され地面に反射される。 近赤外線を吸収し反射を抑えることで、衛星などからのリモートセンシングに捉えられ難くなるだろう。暗視装置に対しては、先に述べた通り、物自体から発せられる遠赤外線を捉えるタイプが主流となっているが、断熱材の進歩により遠赤外線の放射が抑えられるようになると、感知が難しくなってくる。
 アクティブな暗視装置の場合は、太陽光の代わりに対象物を照らす赤外線ライトとともに使用される。 赤外線としては波長が短いことからエネルギーが高く、近赤外線を照射するには高温で発光するライトなど高いエネルギーのものが必要である。アクティブ式の赤外線暗視装置は、その照射装置が相手側に発見されるので今では廃れたものの、近赤外線を多く発する照明弾などが開発されれば、自らの暴露を避けつつ、遠赤外線を低減した相手を発見するのに将来使われるようになるかもしれない。そうなると近赤外に対する偽装も重要になってくる。

1 近赤外光合成体の構造が解析された。

 兵庫県立大学、理化学研究所、名古屋大学、京都大学及び大阪大学の研究グループが、近赤外光を吸収するクロロフィルdを主色素として光合成を行うアカリオクロリス・マリナ(Acaryochloris marina)の光化学系Ⅰ複合体の構造を明らかにすることに成功したとのことである。

「赤外光駆動型光合成をクライオ電顕で捉える-低いエネルギーで通常の光化学反応が駆動される仕組み」https://www.u-hyogo.ac.jp/outline/media/press/2021/monthly/pdf/20210420.pdf 

クロロフィルdの励起によって得た近赤外光のエネルギーは、他の酸素発生型光合成生物で用いられるクロロフィルaより80mVも低く、一般的な草木の光合成の機序と異なっており、アカリオクロリス・マリナの光合成がどのような仕組みで進むのか明らかではなかった。この程アカリオクロリス系Ⅰ複合体の原子構造を2.58オングストローム(Å、1Åは100億分の1メートル)分解能での決定に成功したことで解明が進みそうである。  反応中心はクロロフィルdの幾何異性体の一つである同d’で、第1次電子受容体(A0)がフェオフィチンa であったことが発見された。またクロロフィルとカロテノイドの配置も明らかになった。クロロフィル a、dというのは葉緑素である。クロロフィルaは高等植物を含むほとんどの酸素発生型光合成生物で主色素として機能している。クロロフィル d は、クロロフィル a のビニル基がホルミル基に置換された構造で、赤外光を吸収する。     

2 近赤外とは

 可視光線のすぐ長波長側にある赤外線のことで780㎚から2.5㎛程度の波長とされている。赤外線としては波長が短いことからエネルギーが高く、近赤外線を照射するには高温で発光するライトなど高いエネルギーのものが必要である。物自体からの放射を捉えるには、その物自体が炎のように高温である物質を除いて近赤外線の放射が少ないので難しい。放射が少ないことからパッシブな赤外センサーでは、より低温の物体からも放射される長い波長の中遠の赤外線が使われる。アクティブな暗視装置の場合は、太陽光の代わりに対象物を照らす赤外線ライトとともに使用される。アクティブの装置の場合はパッシブなセンサーで捉えることが困難な低温のものも闇夜中に浮かびあげることができる。

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