google-site-verification=bsh9Vc0JE-gs5XhAa5d60ynarygvmIr38GwKW8JySfM
入札日:令和3年4月30日
海上自衛隊岩国航空基地隊
航空タービン燃料 JET A-1
https://www.mod.go.jp/msdf/bukei/k4/nyuusatsu/03-1-0051-1420-0001.pdf
仕様書がないため詳しいことは分からないのであるが、この調達で注目すべきは、納入地が奄美大島空港であることだ。
JET A-1というのは、民間規格ではあるが、灯油系のジェット燃料である。海上自衛隊が主に使用しているのはJP-5という軍用規格の燃料であるが、これは、ほぼ同等の燃料だ。ちなみに航空自衛隊が使用するのはJP-4といって半分ナフサ(ガソリンとほぼ同じ)を含む燃料だ。民間規格ではJET Bがほぼ同等である。米軍ではJP-8に統一する動きがあり、将来的には自衛隊もこれに倣うと思われる。海軍は艦艇に搭載することから安全性を重視してケロシン系燃料を使用する傾向がある。
ちなみに沖縄の那覇基地には陸海空の自衛隊があるため、海上自衛隊のJP-5と航空自衛隊のJP-4の両方を扱っていた。
奄美大島空港は民間空港である。しかし、最近、自衛隊機も訪れることが多くなったそうだ。奄美大島空港に燃料を納入するということは自衛隊機が使用することを前提としているのだろう。そこでだが、那覇までは約200km、同じく海上自衛隊の航空基地である鹿屋までは約300kmの距離がある。南西諸島方面は殆どが海である。着陸できるところは限られるから、鹿屋と那覇の間にある奄美大島空港は重視されるのだろう。
ちなみにジェットエンジンに代表されるガスタービン機関は、様々な燃料を使用できる。JP-5もJP-4も微調整程度で両方とも使用できるし、殆ど航空用エンジンを元に開発されている艦艇用のガスタービンは軽油を使用している。また昔のジェット機はガソリンを使用していたこともあったのである。日本初のネ-20というジェットエンジンが開発された理由はガソリン不足だった。かつてジェット機を飛ばすために松根油が日本の各地で採集された。今流行りのバイオ燃料のはしりだろう。非常に先進的だったわけだ。