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入札日:令和4年2月28日
航空自衛隊航空中央業務隊
米軍補給資料検索用ソフトウェアの借上
https://www.mod.go.jp/asdf/choutatsu/kichikeiyaku/ichigaya/koukoku/koukokukei2-4.pdf
仕様書の作成部隊等は航空幕僚監部装備部である。にも拘わらず、利用場所は市ヶ谷基地ではなく、十条基地の補給本部と岐阜基地の第2補給処、入間基地の第3と第4補給処となっている。公告には、役務実施場所(納地)が各地となっているので、各地というのは、これらの補給処ということだろう。
航空幕僚監部装備部は、他の基地の地方調達を纏めて行うこともあるようだ。ソフトウエアだから統一して管理した方が良いと言うことだろう。だが、なぜ補給本部の調達ではないのだろうか。
おそらくは、空幕の装備部が絡んでいるということだから、航空自衛隊としての上級計画の一部なのだろう。
「官の用意する端末からインターネット接続により利用できること。」と記載があるということは、外部のネットに接続するということだ。
ウェブブラウザは、Microsoft Internet Explorer 11 以降のバージョンとなっているのだが、まだIEを使うのだろうか。マイクロソフトならエッジに移行してもよさそうなものだが、官品の端末はまだIEなのだろう。
そもそも今時、ソフトウエアを賃貸するということだから、クラウドではないわけだ。
このソフトは「航空自衛隊において米軍等から調達する装備品等の類別業務及び調達業務等を支援することを目的とする。」ソフトウエアなのだそうだ。
米軍等から調達するとあるが、通常、日本企業であればプライムメーカから調達するし、輸入品なら商社を通じるのが普通だ。今時、無償供与のMAP品はないだろうから、FMSだろうか。米軍等ということは政府間取引ということだろう。
装備品等というのも気になる。装備品というのは、それ自体が目的に見合って機能するものということだからだ。ただシステムだと個別のものに分かれる。等が付くのは、JFRA125では、制服などが加わったと思うが、いずれにせよ装備品となると中央調達になる筈だからである。中央調達に携わるのは補給処ではなく防衛装備庁や地方防衛局だからである。もしFMSであれば航空自衛隊であれば補給本部の担当になる。
これに対し、部品や整備役務などについては地方調達になるから補給処や基地・駐屯地の担当だ。
類別業務及び調達業務等を支援ということだから、物の調達というより、おそらく技術的な管理作業のためのものなのだろう。ということは技術仕様書や仕様書などの作成などに使うのかもしれない。補給処であっても装備品についての部品や整備役務を扱う以上、装備品そのものの知識が必要となる。
このような業務は補給処の整備部整備技術課が行う。ということは技術仕様書や仕様書などの作成に、このソフトウエアを使う可能性が強い。FMSだけというわけではないかもしれない。装備品の知識だから商社経由での輸入品でも関係するからだ。
このソフトの機能は、米軍が使用しているNSN(ナショナル物品番号:National Stock Number),品目名,INC(品目名ごとに指定された番号:Item Name Code),製造者記号,参考番号,ISC(品目標準化記号:Item Standardization Code)及び米軍の購入実績の情報を提供するものだそうで、
1 品目標準化記号(Item Standardization Code)の表示
2 米国連邦品目識別基準(Federal Item Identification Guide)と品目識別基準(Item Identification Guide)の閲覧
3 次の検索をハイフン、スラッシュ及びスペース入力を省略して検索
(1) 品目名、INC、ナショナル物品番号、製造者記号及び参考番号間の相互の検索
(2) ナショナル物品番号から、品目識別、廃止・変更・関連ナショナル物品番号及び互換可能なナショナル物品番号の検索
(3) ナショナル物品番号とMilspecsの相互の検索
(4) 製造者名から、製造者記号の検索
(5) 製造者記号から、製造者名、製造者住所の検索、製造者の現在の活動状況の検索
4 検索結果の出力
5 指定範囲の一括印刷
6 出力や印刷の編集
7 米軍補給資料の随時データ更新
8 利用者認証
と言った機能をもっている。
ナショナル物品番号は、米国の連邦補給システムで調達される品目に対して割り当てられている管理番号のことだ。このソフトの機能を見ると、ナショナル物品番号からは、さまざまな情報が紐づけされているようである。
INC(品目名ごとに指定された番号)は、各承認済みアイテム名に割り当てられた5桁の番号で、承認済み品目名以外の名称には、INC77777が割り当てられている。
品目標準化記号は、供給システムで品目に割り当てられたコードを意味し、調達が許可されているか、または調達が許可されていないかを識別するものである。
Milspecsについては下を参照されたい。
MIL規格 – Wikipedia
https://ja.wikipedia.org/wiki/MIL%E8%A6%8F%E6%A0%BC
米国連邦品目識別基準は、次のサイトで閲覧できる。
FEDERAL ITEM IDENTIFICATION GUIDE – IHS Haystack Gold
http://haystack.ihserc.com/LibMain/Fiig/AFIIGs/A2390.PDF
目次
一般情報 ………………………. 1
マスター要件コードのインデックス….. 5
適用性キーインデックス…………… 9
セクションI ……………………. 11
セクションIII ………………….. 27
返信テーブル……………………. 46
参照図面グループ………………… 70
テクニカルデータテーブル…………. 71
FIIG変更リスト………………….. 82
ナショナル物品番号については、昭和37年防衛庁訓令第53号に記述がある。
防衛庁訓令第53号 装備品等の類別に関する訓令を次のように
http://www.clearing.mod.go.jp/kunrei_data/j_fd/1962/jx19620824_00053_000.pdf
その訓令の第2条(用語の意義)の中に「(5)「ナショナル物品番号」とは、連邦カタログ制度において定められた物品番号をいう。」という記述がある。
この訓令の第8条(装備品等及びNCS国産品の類別)には、「防衛大臣は、装備品等及びNCS国産品の類別を行う。」とあり、2項に「装備品等及びNCS国産品の類別は、次に掲げる資料に基づき、品目を設け、その品目について品目識別及び品目の属する分類区分を定めるとともに、当該品目に物品番号を付与することにより行われるものとする。」とされている。
更に第9条(物品番号)に「前条第2項の物品番号は、供与品等に係る品目については、品目識別において使用したナショナル物品番号又はNATO物品番号と同一の番号とし、供与品等以外の装備品等及びNCS国産品に係る品目については、その品目の属する分類区分を示す分類番号及び品目ごとに定められた品目識別番号によつて構成される番号とする。」
つまりナショナル物品番号に、日本の物品番号が紐づき、品目や品目識別と遡って紐づくわけだ。
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(資料番号:15.9.8-1)「日米後方補給協力業務の参考」(2010年3月)
(資料番号:13.10.11-4)「補本・補給処の後方活動」『そうび』(空自補給本部)第174号(2013年3月27日)掲載
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