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自衛隊調達巡り(167)電話のマイクロ波網 市原送信所航空障害灯交換

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入札日:令和3年9月8日
海上自衛隊東京業務隊
市原送信所航空障害灯交換
https://www.mod.go.jp/msdf/bukei/t3/nyuusatsu/03-1-1369-6215-0009.pdf

 言ってみれば電球の交換である。航空障害灯というのは航空法第51条で定められたもので、50mを超えるなどの建築物や建設用のクレーンなどに取り付けることが義務付けられている設備のことだ。マンションなどにも設置されているようである。
 今回、交換の調達が出たからといって、特別な理由は無さそうだ。特に法定での交換間隔も無さそうである。下のサイトの記事のように、マンションの管理組合が、ランプ切れに気が付いて、行政指導が入るからと、注文してくることもあるようだ。管理会社が対応できない場合に、交換を請け負う会社もあるようだ。

「航空障害灯の電球が切れた…!管理会社経由より早く施工し …
https://marketing-communications.jp/build/kokushogai/

 自衛隊も含め官庁というのは、公的な予算で動いているから、直ぐにといっても必要な費用はなかなか付かないし、契約も特別な緊急事態でもないと見積りをとって入札ということになる。もっとも、このように法令違反になる事態なら例外に当たるのかもしれない。
 予算的にどのような費用に当たるのかは、予算科目表を見ても素人には、どこに該当するのか悩むこともあるのだが、施設の修繕だとすれば施設維持費とかだろう。四半期毎に示達されるが、そもそも年度毎の単年度主義だから、年間の予算の範囲で限られている。私の経験だと、要補修カ所というのは事前に把握されているため、第一四半期で大方使用してしまう。
 今、第二四半期末だから、予備として保留して置いた分なのだろう。交換時期を見積もって、それに合わせた時期と思われる。
 海上自衛隊市原送信所は、海上自衛隊のシステム通信隊群の中の中央システム通信隊が管理する施設だ。
 中央システム通信隊は、えびの送信所(宮崎県えびの市)、市原送信所(千葉県市原市)、飯岡受信所(千葉県旭市)から構成されている。
 えびの送信所だけが、遠く離れて存在するが、この送信所は、稼働中の日本唯一の潜水艦むけの超長波送信施設ということで、他の二つとは目的が異なるようだ。
 他のシステム通信隊は、横須賀、佐世保、呉、舞鶴、大湊と、地方総監部の名称を冠しているから、そもそも中央システム通信隊そのものがやや特殊なのかもしれない。横須賀システム通信隊があり、厚木、下総、館山と違い所に所在しているから、別の目的があるのだろう。これらの地方総監部名を冠したシステム通信隊は2002年までは、それぞれの地方隊に属していたというから、システム通信隊群に編入されたとは言え、おもに地方隊の通信を担うのだろう。ということは中央システム通信隊は、護衛艦隊とか、その上位組織の自衛艦隊の通信を担うということだろうか。
 なお以前取り上げた、保全監査隊も、システム通信隊群に所属している。

(151)サイバー戦への布石 海曹士専修科情報セキュリティ課程部外委託教育
https://sucanku-mili.club/%e8%87%aa%e8%a1%9b%e9%9a%8a%e8%aa%bf%e9%81%94%e5%b7%a1%e3%82%8a%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%95%ef%bc%91%ef%bc%89%e3%82%b5%e3%82%a4%e3%83%90%e3%83%bc%e6%88%a6%e3%81%b8%e3%81%ae%e5%b8%83%e7%9f%b3%e3%80%80/1533/

 今回、航空障害灯を交換する鉄塔は、仕様書から見るとマイクロ鉄塔である。マイクロというのは、マイクロ波ということだが、波長が短いので光学的なアンテナを用いる。画像は下のとおりである。

海上自衛隊 市原送信所
http://home.p04.itscom.net/yama/Ichihara/Icihara.htm

 カバーがあるので、パラボラ・アンテナかカセグレイン・アンテナかは分からないが、この様な鉄塔に、複数のおわん型のアンテナが付いているものは、大抵の基地や駐屯地にある。無線通信には違いないのだが、周波数が高いため、多くの通信を、周波数の少しずつことなる搬送波に載せて多重の通信が可能である。反面、指向性が強く、固定されたアンテナ間で電線の様に使われるので、性質的にはむしろ有線の通信に近い。実際に使われているものは、電話とかデータ通信だろう。
 実際、自衛隊で使われている自動即時電話も、NTTの電話回線と同じである。NTTも同様にマイクロ鉄塔を使っている。

無線鉄塔の記録 Record of NTT micro wave towers – 電話局の .日本電信電話公社
https://denwakyoku.jp/RecordofNTTMicroWaveTowers.html

 市原送信所のマイクロのアンテナの向きを見ると、少しずれているようにも見えなくもないのだが、横須賀地方総監部下総津航空基地及び飯岡受信所の方を向いている。
 確かに横須賀地方総監部と飯岡受信所のアンテナは市原送信所の側を向いているし、下総航空基地の一組のアンテナも市原送信所を向いている。下志津航空基地の鉄塔には別の方向のものがあり、一つは市ヶ谷基地・駐屯地に向いている。他の一つは、北北東を向いていて土浦駐屯地の方に当たるが、土浦駐屯地のはむしろ朝霞駐屯地練馬駐屯地の方を向いている。陸上自衛隊だから尤もなことだ。そしてこの方向には海上自衛隊がない。かなり遠くに八戸航空基地があるのだが、このアンテナの向きがやや下志津航空基地向きとも言えなくもなく、やや西よりで厚木航空基地より更に西向きの様だ。そもそもマイクロ回線をつなぐには距離が遠すぎ、地平線より下に入ってしまうだろう。
 謎は残るが、少なくともアンテナの向きの組み合わせが、中央システム通信隊内で閉じていない。この手のマイクロ鉄塔が、さまざまな基地・駐屯地に見られることも併せて考えれば、中央システム通信隊独自のシステムではなく海上自衛隊全体や、あるいは自衛隊全体のものなのだろう。
 むしろ、中央システム通信隊本来のアンテナほ、その他の水平ログペリ・アンテナやロンビック・アンテナなどの、アンテナの方にあるのだろう。
 他のアンテナは、多くはHF用のようだ。これは海上自衛隊父島基地米軍上瀬谷通信隊のものだ。なお父島基地は、横須賀地方総監部の分権隊であり、これらのアンテナ類は、その通信所が運営管理している。

HF帯アンテナ
http://www.bwt.jp/wiki/?HF%C2%D3%A5%A2%A5%F3%A5%C6%A5%CA

 ワイヤーログペリは、おそらく水平偏波用で、対数配備のエレメントを並べて指向性を与えているのだろう。あるいは複数の線を平行させることで広帯域化する場合もある。水平偏波は地面で反射しやすいので、電離層と地表の間をコリドーとして遠距離通信をする場合は向いていると言われている。
 コニカルモノポール・アンテナは垂直偏波用だろう。垂直偏波の電波は地表を面対象として、空中と地中を対に伝搬する特性がある。むしろ地表波に向くアンテナだ。こちらも地平線を超えて伝搬するから長距離に向くのだが減衰は大きいから、水平偏波ほど遠方には伝搬し難い。しかし水平偏波の場合は、電離層と地表の間を上下方向にジグザグで進むから伝わらない部分が出来てしまう。
 このような市原送信所にも見られるアンテナは多くがHF用で、様々な形式があるのは偏波や指向性や放射方向変更の都合などにあわせて使い分けているのだろう。大洋で活動する艦艇は水平線の向こう側で行動するから、HFを多用することになる。航空機と違って艦艇は超低空での行動だから陸地からの見通し距離は常に近くなる。哨戒機も低高度で飛行することが多いので似たり寄ったりだ。
 各地の同様のアンテナについては、下が参考になる。

アンテナの見える風景
http://home.p04.itscom.net/yama/index.html

 航空自衛隊春日基地の救難隊のアンテナも(140)で紹介した。今後、EEZの監視、SAR範囲での救難なども加えて、太平洋での作戦も注目されているところで、これらの通信手段が重要となってくるだろう。

(140)
https://sucanku-mili.club/%e8%87%aa%e8%a1%9b%e9%9a%8a%e8%aa%bf%e9%81%94%e5%b7%a1%e3%82%8a%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%94%ef%bc%90%ef%bc%89/1371/

 鉄塔については、(163)で取り上げた与座岳の対空無線用のアンテナとそれほど違うものではないと思うが、規模の違いからか骨組みが細かく見える。でも、ブレースによるトラス構造の鉄骨構造に違いはなさそうだ。

(163)
https://sucanku-mili.club/%e8%87%aa%e8%a1%9b%e9%9a%8a%e8%aa%bf%e9%81%94%e5%b7%a1%e3%82%8a%ef%bc%88%ef%bc%91%ef%bc%96%ef%bc%93%ef%bc%89%e5%af%be%e9%a0%98%e4%be%b5%e3%81%ae%e8%a3%8f%e6%96%b9-%e4%b8%8e%e5%ba%a7%e5%b2%b3%e3%80%80/1688/

 通信というものは、指揮統制を支えるわけで部隊の任務遂行を支える重要なものなのであるが、なかなか表に立つことがない。概ね隊司令に就く隊員も1佐でそのまま定年となっているようだ。日のあたらないところで、維持して行くことが任務である。同じ通信の職域でも、移動通信隊などは災害派遣などで注目されることはあるが、固定通信だと、このような灯火類の点検整備のような管理が主になってくる。
 どのような部隊でも、不祥事などは事の大小を別にしても起きるものなのだが、任務が日の当たらない部隊であると、注目されることが不祥事ネタばかりになってしまうようだ。
 いろいろ探しては見たが、下のような話題しか出てこない。おそらく統計的には他の職域も大きくは違わないのだろうが、やむを得ないことなのだろう。

防衛省の女子トイレに侵入、2等海尉を停職20日の処分
古城博隆 2018年6月20日 23時54分
https://www.asahi.com/articles/ASL6N4H21L6NUTIL023.html
海自3曹を懲戒免職、神奈川で林に放火 2019.9.2 15:32
https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:_TnIaHCHRrMJ:https://www.sanspo.com/geino/news/20190902/tro19090215320004-n1.html+&cd=41&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
底辺公務員の実態@koumukoumukoumu 7 Dec 2018
https://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:z1Fx5YKphgoJ:https://twitter.com/hashtag/%25E4%25B8%25AD%25E5%25A4%25AE%25E3%2582%25B7%25E3%2582%25B9%25E3%2583%2586%25E3%2583%25A0%25E9%2580%259A%25E4%25BF%25A1%25E9%259A%258A+&cd=23&hl=ja&ct=clnk&gl=jp

軍事問題研究会関連資料販売 関連資料として以下を所蔵しております。お問合せはこちら
多くが重複するので(140)(151)(163)の方もご覧ください。
(資料番号:18.12.18-1)「電話番号簿(自動即時用)」(平成30年度 防衛省)
(資料番号:17.1.11-1)「電話番号簿(自動即時用)」(平成28年度 防衛省)
(資料番号:15.7.14-2)「電話番号簿(自動即時用)」(平成26年度 防衛省)
(資料番号:12.12.10-1)「電話番号簿(自動即時用)」(平成23年度 防衛省)
(資料番号:12.11.19-1)「平成23年度における懲戒処分の状況について」(2012年11月7日 防衛省)
(資料番号:11.12.1-4)「平成22年度における懲戒処分の状況について」(2011年11月25日 防衛省)
(資料番号:10.7.13-1)「電話番号簿(自動即時用)平成21年度」(防衛省)

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